マイページ | 新規会員登録 | オンライン版について

定期購読のお申し込み | 月刊「FACTA」のご案内 | よくある質問 | ご意見・お問い合わせ | サイトマップ

2008年7月号の読みどころ

2008年06月19日発行

〔「広告の巨人」追撃第2弾〕電通中国「アンタッチャブル」

前号でお伝えした独走スクープ、FIFAワールドカップ日韓大会をめぐる電通の裏金疑惑。第2弾は裏金が送金された香港の先――中国大陸の「魔界」に迫ります。電通中国の子会社で深圳支店の中国人幹部が、14億円を超すとされる使途不明金の告発を受けて逮捕されました。不祥事の背後には、電通の中国進出を先導した「天皇」成田豊・最高顧問に庇護された子会社の合弁パートナーの影が浮かびます。彼をなぜ切れないのか。弟とタグマッチを組む広西自治区の工業団地利権と併せて、知られざる電通の裏側をえぐります。


〔企業スキャン〕住友不動産―怪物「安藤商店」の幕引き

98歳の「アンタロウ」こと住友不動産中興の祖、安藤太郎氏が、ついに取締役を退いて相談役となりました。しかし、最近まで女性同伴で夜な夜な銀座を闊歩、「寿命は120歳」が口癖です。1974年の社長就任以来、「経営私物化」「個人商店」との批判を受けながらワンマン体制に君臨し続け、ようやく「安藤商店」は幕引きしましたが、小野寺研一社長の影は薄く、高島準司会長が次のワンマンとして力を強める可能性は大です。目先の業績は好調とはいえ、この“老害”体質は今後懸念されます。


〔信用揺らぐ格付け会社〕「被告台」のムーディーズ

サブプライムローンの債権を担保とする証券化商品にトリプルAを乱発し、投資家の判断を誤らせる元凶となった米国の格付会社。ムーディーズの格付けにプログラムミスがあったことも発覚し、株価が一時急落しました。経営が「ウォール街との対話」重視に傾斜したこと、市場でも格付けが必須になったため、いつのまにかディシプリンを失った足跡をたどり、証券取引委員会(SEC)が打ち出した新規制案の行方を探ります。


〔チベット・新彊不穏〕大地震で中国辺境が「鳴動」

天変地異は人心を変えます。北京五輪のマスコット「福娃」は実は四川大地震の予兆だった……とネット上で囁かれる中国。そこに浮かぶのは物的向上優先の改革開放の負の側面です。チベットではダライ・ラマが哀悼の意を表したにもかかわらず、当局は厳しい検問を行い、各所で警官を増員。同じくイスラムを抑圧する新彊ウイグル自治区も、生活水準は30年来改善されておらず、解放党関係者を中心に摘発が相次いでいます。この辺境の動揺は、いずれ一党独裁体制にも及びかねません。


〔始まった「小沢降ろし」〕「小沢vs前原」抗争が勃発

問責決議案の“空砲”のあと、奇妙な脱力感にとらわれる政局。民主党の前原誠司氏が、小沢一郎代表に挑戦状を叩きつけました。カネにまつわる疑惑が拭いきれず、トップになる気もないのに「政略市場主義」で政権交代を仕掛け続ける小沢代表に対し、前原グループや鳩山由紀夫幹事長らは反発を強め、9月の代表選での交代を目指しています。側面支援する自民党の小泉純一郎元首相、中川秀直氏らの動きも見逃せません。


〔道路公団ファミリー排除〕国税に「道路の悪玉」密告状

「死人が出る」といわれる旧日本道路公団の利権。道路財源の一般財源化に対し巻き返しを図る道路族を押さえ込めるでしょうか。「生け贄」となりそうなのが西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)の民間人会長です。高速道路のサービスエリアを華々しくリニューアルする手法の陰で、業者選定に旧公団ファミリー企業から怨嗟の声が上がり、各所に怪文書が舞い込んでいます。国税の税務調査が長引く中、誰が「悪玉」なのか――。


6月26日以降、フリー・コンテンツを順次アップしていきます。