日経ビジネス編集委員から外務省副報道官、そして現在はJR東海の「ウェッジ」で顧問役もつとめる谷口智彦氏が、ウェッジ出版から「同盟が消える日 米国発衝撃報告」(税込み1470円)という、なかなかショッキングな本を出しました。面白いので書評します。
腰巻きにある「もう日本には頼まない」にくすっと笑いたくなる。これは城山三郎の石坂泰三伝「もうきみには頼まない」のもじりだろうか。
大蔵大臣、水田三喜男に言い放ったというこの言葉、石坂の気骨を示す逸話から取ったものだが、この本では「アメリカの気骨」を示すキャッチフレーズに使われている。
投稿者 阿部重夫 - 12:00| Permanent link | トラックバック (0)
3月7日付の熊本日日新聞の書評欄で、手嶋龍一氏の新著「スギハラ・ダラー」(新潮社、税込み1680円)の書評を掲載しました。3月号のFACTAの書評とは別に、この本のモデルと目される人々を挙げて、虚実皮膜の間を論じています。
* * * * *
手嶋龍一はカメレオンである。ときに事実を追うハンターとなり、ときに奇想を紡ぐドリーマーになる。その現実と奇想の交点に本書はある。
彼のアバター(分身)が、京都や金沢の茶屋で遊ぶ数寄者の英国情報機関員スティーブン・ブラッドレー、すなわち本書の主人公だろう。
このアバターは、前作『ウルトラ・ダラー』では北朝鮮の偽ドル札を追った。その続編の本書では、金融先物の最先端シカゴと、ユダヤ人難民六千人を救った「日本のシンドラー」杉原千畝を結びつけた。息をのむような離れ業だ。
投稿者 阿部重夫 - 12:00| Permanent link | トラックバック (0)
3月18日には講演会もあるし、創刊4周年でもあるので、恥ずかしながらテレビに出演します。2時間番組ですが、うさぎさんと小生を除いて、あとは学者の方々。テーマは政治ですが、これだけ景気が悪いと、経済絡みの話題も出てくるでしょう。
朝日ニュースターの「ニュースにだまされるな」3月6日(土)放送です。
◆番組名
「ニュースにだまされるな」
◆テーマ
~政治とカネ 小沢問題の背景は?~
◆ゲスト
阿部重夫氏(ファクタ編集長)
石田英敬氏(東京大学情報学環教授)
浦野広明氏(立正大学教授・税理士)
山口二郎氏(北海道大学教授)
(あいうえお順)
◆司会
中村うさぎ(作家)
金子勝(慶応大学教授)
◆放送日
3月6日(土)22時00分~23時55分(初回放送)
3月7日(日)16時00分~17時55分(再放送)
3月10日(水)21時00分~22時55分( 〃 )
3月11日(木)14時00分~15時55分( 〃 )
3月11日(木)25時00分~26時55分( 〃 )
投稿者 阿部重夫 - 15:44| Permanent link | トラックバック (0)
解説委員の大島春行さんに頼まれて、ちょっとNHKラジオ(第一)に出演します。3月3日(水)の「私も一言! 夕方ニュース」の一コーナー。6時半からだそうです。
テーマは「アメリカのトヨタ批判をどう読むか」。トヨタ問題は一体何を意味しているのか? 情報のプロがアメリカの置かれている現状を踏まえて解析する、といった内容になるようです。
ご興味のある方はどうぞ。
あと、可能だったらTwitterのFACTAアカウントで、しゃべった内容を追っかけツイートするかもしれません。
投稿者 阿部重夫 - 08:00| Permanent link | トラックバック (0)
3月18日(木)のジョン・テイラー教授の来日講演会「脱デフレ処方箋」に先立ち、FACTAはTwitterで教授に聞きたいことを募集してます(投稿内容はこちらからご覧いただけます)。
スタンフォード大の教室にバーチャルで座り、世界有数のエコノミストに質問できる貴重な機会です。FACTAは5日に教授に事前に会って、18日の講演や次号の誌面にそれを反映させる考えです。
投稿者の中から、抽選で5名様にFACTA半年分無料購読をプレゼントします。投稿はFACTAサイトの右側にあるバナーもしくは、Twitterの投稿画面からハッシュタグ「#FACTAforum」を付けてツイートしてください。なお、投稿はこのページへのトラックバックおよびメール(taylor@facta.co.jp)でも受け付けています。
さあ、勇気をふるって直撃!
※当選者にはTwitterのダイレクトメッセージ機能もしくはメールでお知らせします。
投稿者 阿部重夫 - 12:00| Permanent link | トラックバック (0)
豊田章男社長の米議会公聴会を前に、レンツ社長が証言した。テレビで一部を視聴したが、ひでえもんだ、と思う。
日本の本社にすべて責任転嫁。「リコールは自分に権限がなかった」「技術的な問題も日本任せ、自信はあるが細かいことには答えられない」というのがレンツ社長の証言だった。自分の責任逃れのための証言で、要するに「もっと自分に任せればこんなことにはならなかった」とせびっているだけだ。こういう人間に証言させたトヨタの甘さは目を覆いたい。
投稿者 阿部重夫 - 08:00| Permanent link | トラックバック (0)
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の名物コラムが恥をかかされた。マーケット関係者なら必読の「ハード・オン・ザ・ストリート」2月17日付(日本語版の記事)で、マキャベリストの菅直人財務相が、日銀に「コアの消費者物価上昇率を1%」とする事実上のインフレ・ターゲティングを迫る発言をした機会をとらえて、他の先進国が何年も前から採用してきた政策の方向に「日本もやっと動き出した」と評したからだ。が、翌18日の政策決定会合後の記者会見で、白川方明日銀総裁はWSJの期待を一蹴してみせた。
投稿者 阿部重夫 - 11:00| Permanent link | トラックバック (0)
毎年2月5日になるとお呼びがかかる。34年前のこの日、ロッキード事件の号砲が鳴り、「首相の犯罪」を追うマラソン取材が始まった。社会部の国税担当記者だった私も、夜討ち朝駆けで目ばかり光る“餓狼”と化した。往時の取材先、磯辺律男・東京国税局長(のち国税庁長官、現在は博報堂相談役)やその元部下たちを囲んで、国税記者クラブのOB記者が集う会が「二五会」である。
投稿者 阿部重夫 - 08:00| Permanent link | トラックバック (0)
FACTAでは、3月18日のジョン・テイラー教授(スタンフォード大学、元米財務次官)の講演会「脱デフレ処方箋」の開催に先がけ、金融政策に関する意見や質問を受け付ける仕組みを準備中です。近日中にオープンするので、関心のある人はお楽しみに。
まずは、議論が少しでも盛り上がるように、1月号の記事「白川日銀は『デフレ誘導』」を特別にフリー公開します。下記はオンラインに掲載している「読みどころ」の引用です。
OECD 事務総長が発破をかけたからか、11月20日に政府は「緩やかなデフレ状況にある」と宣言しました。しかし3週間前に日銀はCPや社債の買い取り完了を発表して、リーマン危機後の緊急措置の「出口政策」へ動くなど、直前まで白川総裁がデフレ宣言など考えてもいなかったことがうかがえます。先進国の中でも最悪の35兆円にのぼるGDPギャップ(総需要と総供給の落差)が財政を圧迫、失業者を増やしているのに、それを埋める金融政策を出し渋り、鳩山首相との会談前日に発表した新型オペも「広い意味での量的緩和」とは名ばかり。「インフレ・ターゲッティング」嫌いの白川総裁が、実は「デフレ・ターゲッティング」を実行していることをFACTAが立証します。
投稿者 阿部重夫 - 20:00| Permanent link | トラックバック (0)
2月12日付WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)のコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」の見出しは「Betting it all over Growth」(成長にすべてを賭けて)だった。
本文はこう始まる。
問題 失業の悲惨な高水準、ぱっくり口をあけた財政赤字、借金過多の消費者。
解 成長
確かに「成長はすべてを癒す」。今や「ニッポン病」と言っていい日本経済の慢性疾患も、ほとんどすべて成長できないことに起因する。
だから、国民所得統計で10~12月の第3四半期のGDP実質伸び率(成長率)が前期比1・1%(年率換算で4・6%)の伸びと発表され、WSJも「日本の成長率が期待上回る」と珍しく明るいタイトルをつけた。
だが、好況の実感はまったくない。なぜなのだろう。
投稿者 阿部重夫 - 12:00| Permanent link | トラックバック (0)
1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。
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