阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」

  • 2016年9月20日オリンパスは反社の「共生者」か

    オリンパスはついに反社会的勢力の「共生者」に堕してしまったのか。

    本誌は最新号の記事『オリンパス「囚われの」従業員寮』で、中国・深圳にある同社の製造子会社(OSZ)が現地の反社会的勢力に食い込まれ、従業員寮を不法占拠されている疑惑を報じた。

    ところが、我々が徹底調査したうえで送った質問状に、オリンパス広報は口頭での「ゼロ回答」で応じた。「反社とのつながりがないならないと、はっきり回答したほうがよいのでは」と、ファクタが老婆心から念押ししたにもかかわらずだ。それが何を意味するか、広報はまったく理解していないらしい。

  • 2016年8月30日内憂外患の監査法人

    監査法人や公認会計士は、超えてはならない一線を越えてしまったのではないか。

    大阪府内在住の40代男性は7月19日、新日本監査法人が粉飾決算を漫然と見過ごしたとして、東芝に対して損害賠償請求訴訟を起こすよう求める書簡を送りつけた。損害賠償請求額は115億円。ベテランの会計士も「これまで監査法人を相手取って訴訟を起こす話など、聞いたことがない」というから、監査法人を手放しで信頼し、ありがたがる時代は終わったのだ。

  • 2016年7月29日泥水を漁る「ウミウシ」が伊藤忠を狙う

    伊藤忠商事が空売りファンドに狙われている。

    米国のグラウカス・リサーチ・グループが7月27日、伊藤忠について「必要な会計処理をせず、連結純利益を過大に計上している」として強い売り推奨のレポートを発表、伊藤忠株はその日の取引から急落したのだ。グラウカスが日本企業を標的にしたのは、これが最初だという。

    グラウカスは、伊藤忠がコロンビアでの石炭事業で鉱山の減損処理を行っていないことを売り推奨の第一の理由に挙げ、第二に中国で中国中信集団公司(CITIC)などに巨額の投資をしながら、主導権を中国政府に握られていることを指摘している。

    むしろ市場で懸念されているのは第二の理由だろう。

  • 2016年6月29日オリンパス「二度目の不祥事」

    6月29日をピークに3月決算企業の株主総会が一巡する。前年同様、中国関連の損失を計上する企業が少なくなかったし、深刻な不祥事や経営不振で株主に顔向けできない三菱自動車やシャープのような会社もある。三菱自動車と並んで「二度目の不祥事」に見舞われようとしているのがオリンパスだ。

    株主総会を翌日に控えた27日、オリンパスの笹宏行社長が全社員に対してメッセージを発信した。FACTAが最新号でオリンパスの中国子会社に贈賄疑惑が浮上していることを報じる「オリンパス 『深圳文書』の闇」を掲載、疑惑の調査に当たった弁護士チームが作成した「最終報告書」をHP上に掲載した。追随するメディアが現れたことで、これまでのようにダンマリを決め込んでいられなくなったのだろう。27日夜には、同社HPにも「当社及び当社子会社に関する一部報道について」と題して報告書の要旨をリリースした。そこでは関与した笹社長らの固有名詞が消えているから、歯がゆい投資家や関係者は、ぜひともFACTAの全文を参照していただきたい。

  • 2016年6月14日LIXILの墜落19――上海美特は「第三のジョウユウ」か

    前回のブログではLIXILの欠陥便器リコールに関する質問状と回答を公開しましたが、我々は同じタイミング(5月30日付)でもう一通の質問状を送っていた。LIXILが3月に「1シンガポールドル」(約80円)で売却した元中国子会社、上海美特カーテンウォールについてです。

    本誌は6月号の記事で、LIXILの南アフリカ子会社グローエDAWNウォーターテックが「第二のジョウユウ」ではないかとの疑惑を報じました。それと同じく、上海美特には「第三のジョウユウ」の可能性があります。

  • 2016年6月13日LIXILの墜落18――便器リコールの尻隠し

    本誌の記事公開は通常は毎月18日ですが、特別にLIXILの記事を本日先行公開します。同社はタンクレス便器の主力製品「サティス」のリコールを5月6日にひっそりと公表。本誌はその呆れた実態を暴きました。

    先行公開する理由は、6月15日にLIXILの株主総会が開かれるからです。本誌が1年前から追及してきた元中国子会社ジョウユウの不正会計事件の真相や、6月号で報じた南アフリカ子会社GDWの実態ともども、一般株主が経営陣を直接問い詰める貴重な機会ですからね。

  • 2016年6月 8日お笑い「ホテル三日月の相談相手」

    6月6日に舛添要一・東京都知事がヤメ検弁護士2人と「公私混同」釈明会見をして以来、小生および弊社に問い合わせが相次いだのでお答えします。

    報告書のなかで、「相談相手として元新聞記者の出版会社社長を(ホテル三日月に)招いたが、面談時間は平成25年(2013年)は数時間程度、26年(2014年)は1時間程度にとどまった」というくだりがある。この「元新聞記者の出版社社長」って、もしかして阿部さん? と聞かれました。そうだったら面白いんだけど、という期待半分、敵意半分(小生も敵が多いので)。

  • 2016年5月31日第三者委員会という名の茶番劇

    テレビでは連日、政治資金流用疑惑を追及される舛添要一・東京都知事の怯えたようなギョロ目の画像と、壊れたレコーダーのような千篇一律の答弁が流れている。

    「政治資金規正法に精通した元検事の弁護士2人にお願いして、第三者の公正な目で見てもらう」と繰り返すが、ブーイングの声にかき消されそうだ。

    企業や公人が何か不祥事を起こすと、その真偽を調べるという名目で、第三者委員会や、それに準ずる調査委員会が設置されるが、急場しのぎの時間稼ぎ、という手のうちが丸見えで、批判の矢面に立たされるケースが増えてきた。

    委員会が立ち上がった時点で、誰もがあきらめ顔になる。「どうせ『違法とまでは言えない』などと、どっちつかずの判断が下されるのだろう」と、期待から落胆に変わることが多くなった。

  • 2016年5月24日中国を笑え! 弊誌に「オレオレ詐欺」メール

    先週はFACTAオンライン画面のリニューアルでシステム上のトラブルが生じ、新規ご購読契約者の一部の決済や、18日夕の最新号公開が遅れるなど、いろいろご迷惑をおかけしました。東京五輪疑惑の記事なども掲載していることから、ハッキングされてどこかの妨害を受けているのではないか、などご心配をかけたことをお詫び申し上げます。一応、週末にはリニューアル版のほうも安定したのでご報告申し上げます。

    さて、思わぬ余波というべきか、画面リニューアルに伴いドメイン情報を更新したら、中国からとんだメールが舞い込んできました。アップデートを嗅ぎつけて、よりによって弊誌に「中国版オレオレ詐欺」のメールを送り付けてきたというわけです。どっこい、そう簡単に騙されるものか。あんたらの手口くらい、すぐ見破れますぞ。しかし、こういう手口に日ごろ曝されていない日本の中小企業(とりわけ中国進出を考えているところ)は、この手のメールに「中国で先にドメイン登録されてしまうかも」と焦って連絡してしまうかも。

  • 2016年5月23日買われた? 東京五輪10――電通の株主総会(Ⅳ)

    3月30日の電通株主総会の続き。結局、株主の執拗な質問に、石井社長は内部調査の言質を取られている。

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    株主 先ほどの質問に対する(高田)取締役が、FIFAやIOCの疑惑に関して海外の当局から電通に対しては接触はないという回答でした。ちょっとメモをひっくり返しましたら、2008年(編集部注=弊誌は2004年と報じた。08年は公判が開かれた時期)にスイスで(電通とアディダス合弁のスイスのスポーツマーケティング会社)ISLの倒産に絡み、FIFAの裏金疑惑が裁判沙汰になって、スイスの検察官の方、ヒルデブランドさんという方らしいですけど、来日されて(電通役員の)高橋治之氏、鶴田正晴氏の二名に訊問したという報道があります。