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2010年6月号の読みどころ

2010年05月19日発行

[企業スキャン] ゴールドマン・サックス―「無理筋」SECを嘲笑う

SEC(米証券取引委員会)から「顧客をだました証券詐欺罪」で訴えられた最強の投資銀行ゴールドマン・サックス。最先端の金融商品、シンセティックCDO(債務担保証券)を投資家に販売する際、組成したヘッジファンドが値下がりを予想して事実上の空売り(CDSの売りポジション)をしていることを告げませんでした。ブランクファイン会長兼CEOは「歴史と名声を守るべく」SECと全面対決の姿勢です。目を凝らしてみると、こうした金融商品の知識と経験に乏しいSECが背伸びしており、本音は和解狙いの様子、その裏には明らかにオバマ政権がウォール街を槍玉にあげて、政権浮揚と中間選挙の劣勢挽回をめざしている意図がありありです。


[ユーロの矛盾爆発] 「信認」失った欧州中央銀行

ギリシャで起きた財政緊縮反対デモをきっかけに、世界の金融・株式市場が大荒れに。今回のマネー大動乱の原因は、単なるギリシャの財政危機ではありません。リーマン・ショック後、欧州中央銀行による量的緩和の資金でギリシャなど南欧国の国債バブルが発生。疑心暗鬼からの国債売りから、貸し手である欧州諸国のギリシャ叩きとなり、バブルが破裂しました。国内政治の足かせで身動きできないドイツのメルケル首相や、散々抵抗した揚げ句、買い入れを呑まされた欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁ら、ユーロの呪縛と矛盾に欧州連合(EU)の存続自体が危機にさらされています。


[泥仕合の行き着く先] 富士通騒動で「沈黙する黒幕」

富士通・野副元社長の辞任問題が泥仕合と化しています。富士通側が地裁に出していた辞任当日の生々しい録音テープを4月22日に野副氏が公表、事実上の解任だったことは明白に。しかし、公表の意図に反し、テープからは野副氏が「悲劇の人」なのか、疑問点も浮かんできました。疑われるファンドとの関係、そして頻繁に情報交換をしていた記者の存在。富士通側の危惧も明らかになる中、解任劇の黒幕である秋草相談役は沈黙を守っています。昨年、他メディアに先駆けて辞任の裏の策謀をスクープした本誌が、一段とディープに富士通の病巣を抉りだしました。


[将軍様訪中の舞台裏] 不入り上海万博「幻の賓客」

いよいよ開幕した上海万博。莫大な投資を回収するために来場者数の皮算用は7千万人。これを達成するには、1日50万人の来場者が必要です。しかし開幕4日間でたった計41万人の予想外に少なく、今も会場は閑古鳥が鳴いています。そんな中、上海万博事務局が画策した、驚愕のウルトラCとは? 5月初め大連、天津、北京を駆け足訪中した北朝鮮の金正日総書記を招待しようとしていたとの情報が流れた。将軍様の登場であっと言わせ、人寄せパンダにしようとのこの奇策、さすがにアテが外れましたが、中国は全力で北朝鮮との国境貿易を推進しており、インフラ建設、食糧支援にも乗り出しています。


[6月内閣改造の可能性] 小沢一郎は生き残れるか

民主党の支持率は下がり続け、もはや参院選で改選前議席数を割り込むのは確実。しかし連休中に小沢幹事長と鳩山首相が秘密会談、辞任が取り沙汰されてもどうやら二人で難局を乗り切る覚悟のようです。検察審査会の「起訴相当」議決を受け、3度目の事情聴取に応じた小沢氏。幹事長を辞任すれば検察に食い殺されるため、権力にしがみつくほかありません。参院選後、「ねじれ国会」となれば小沢氏の出番。最高実力者として居座り続ける目論見でしょう。政局の流れを鋭く分析します。


5月25日以降、フリー・コンテンツを順次アップしていきます。