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2011年1月号の読みどころ

2010年12月19日発行

[アジア戦略大転換] 米国は中国「覇権」に対抗する

9・11以来、ここ10年近く対テロ戦争に気を取られていた米国が、その戦略を大きく転換させました。中東で忙殺されている間に、アジアでは中国が周辺諸国とめざましい外交を展開して、米中のG2パートナーシップまで浮上したのですが、1年前のCOP15でエゴむきだしの姿勢を見せてから状況は一変しました。チベット、台湾に加え、南沙、西沙、そして尖閣と周辺海域で領有権を以前にも増して主張、北朝鮮の暴挙に対する国際社会の非難にも耳を貸しません。オバマ政権は決然と対抗し始めました。長く空白だった米国のアジア戦略の歴史的転換を、米ジョージ・ワシントン大学のマイク・モチヅキ教授が渾身の力で分析してくれました。


[グローバル化に壁] 野村が「二流」認めたジレンマ

強気で鳴らした野村ホールディングス渡部社長が11月末、「SIFI(システム上重要な巨大金融機関)に野村は含まれない」と弱気発言。では、2年前に「世界への飛躍」を唱え、破綻したリーマンを買収したのはなぜだったのでしょうか。上期決算の最終利益は前年同期の10分の1にも及ばない体たらく。主幹事を務めた東電や国際石油開発帝石の大型公募増資では、株価急落のうえにインサイダー疑惑が浮上。証券監視委と東証が調査に動き出しています。実力主義の「特定社員」に、一将功なりて万骨枯るの素地をつくったのではないでしょうか。高らかに掲げた「グローバル化」の渡部社長の夢には、ほど遠い現実とは。


[見て見ぬふり支援] 中国は放任「北朝鮮の核開発」

北朝鮮による延坪島砲撃の直後、米国が原子力空母ジョージ・ワシントンを米韓合同軍事演習に派遣するとの知らせに、中国人民解放軍のタカ派・梁国防相が激怒しました。しかし結局は対抗措置をとらないまま。国際的非難を浴びる北朝鮮を支持することに、共産党政権内で議論が紛糾、打つ手がなかったのです。ただ、北包囲網に積極的に与する姿勢は見えません。直接支援はしないものの、現実には中国の軍事技術がスパイを通じて北に流出。闇市場を通じたウランの最大供給源も中国にあります。中国当局の取り締まりは依然として強化されず、「見て見ぬふり」の状態です。


[「君側の奸」も登場] 作り笑いの「大根役者」菅首相

12月初旬の会食帰り、ほろ酔いで公用車に部外者を招き入れた菅首相。秘書官、警護官で固める首相公用車の厳重な不文律を破る「公私混同」ぶりです。脇の甘さはこれにとどまりません。首相の身内扱いの下村健一氏が取り仕切る官邸ウェブサイトの「カンフルブログ」では、首相を追って政府専用機内のVIPルームや首相執務室までムービーカメラが入り込み、動画でダダ漏れ。一方で首席秘書官のみ重用し、昼食も一人ぼっちの「個食」と、執務室奥の小部屋で束の間の孤独に浸る菅首相。これが日本の権力を司る「仮免許」総理の実態とは泣きたくなります。実像に迫るインサイドルポです。


[警察官不満分子の犯行か] 「公安テロ情報」流出事件の戦慄

ウィキリークスよりも日本の警察にはダメージが大きい。公安の機密文書114件がインターネットに流出、国際テロ対策で事情聴取した内容や調査対象人物の個人情報がすべてスッポンポンになました。全文の出版は差し止めになったものの、イスラム教とへの監視と称する人権侵害、協力者の名前まで露呈し、晒された協力者の命が脅かされる恐れも。長年築いた公安の人脈も破壊され、そのお寒い実態もさらけだされました。しかも内部文書と認めるわけにはいかず、流出犯を突き止めても立件のメドが立ちません。警察庁長官はおろか国家公安委員長のクビも危ない前代未聞の不祥事の全貌を詳しくお伝えします。


12月27日以降、フリー・コンテンツを順次アップしていきます。