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2012年6月号の読みどころ

2012年05月18日発行

[ソーシャルゲーム規制] 白旗SNSに「後門の狼」

5月5日のこどもの日、読売新聞の1面を「消費者庁がコンプガチャ中止要請、景品表示法違反の恐れ」との報道が飾りました。ソーシャルゲーム業界に激震が走り、連休明けにはGREEやDeNAの株価がストップ安に。プラットフォーム運営のSNS(交流サイト)6社は白旗を揚げ、コンプガチャは順次中止すると発表しました。しかし痛手は大きいものの、ゲーム開発・提供会社に怯む様子はありません。では、コンプリートでないガチャならOKなのか。警察内ではSNSを風営法の対象にしようとする案が根強くある模様。そして摘発候補の最前列に並んだのは2ちゃんねるとドワンゴです。


野村「渡部CEO」に退陣圧力

2010年のINPEX増資に絡むインサイダー取引で、野村ホールディングスが情報漏洩源として当局に差し出したのは26歳の女性社員。「女の子にすべてかぶせて逃げるつもりか」と証券監視委はあきれ、金融庁も3月の野村証券社長人事でカヤの外に置かれたことから、渡部CEO、柴田COOにカンカンです。4月25日、一般検査を終えたばかりですぐ「特別検査」に踏み切りました。同年の東京電力株の公募増資の際の不自然な動きを徹底的に調べる構えです。佐渡監視委員長が「全面戦争」と表現した国との衝突、欧州の危機に揺れるなかで野村の前途ははたして……。


[パンツを脱いだ日銀] 野田・白川の「ニギリ」緩和

消費者物価1%上昇の「目処」を示した2月以降、追加緩和、日銀券ルールの突破と、あれだけ緩和を嫌がっていた日銀が動き出しました。理由はただ一つ、政治的圧力の高まり。過度な独立性を是正する日銀法改正が永田町で取り沙汰され、来年4月の総裁人事も難航しそうな雲行きで、白川総裁もなりふり構っていられなくなりました。そこで消費税増税命がけの野田総理にエールを送り、増税の前提となったデフレ脱却に協力して緩和を進めるからお手やわらかに、と事実上の野田・白川「アコード」ができあがりました。ところが、欧州の債務危機が再燃、円高・株安に見舞われて勘の悪さは相変わらず。


[天皇陛下がお可哀想] 東大卒「ヤブ外科医」にご用心

「受験界のエベレスト」といわれる東大理科Ⅲ類。明治以来、出身者は全国の医学部の教授や有名医療機関の院長、厚労省関係の審議会トップの席を占めて医学界の頂点に君臨し、日本の医療行政を牛耳ってきました。しかし偏差値エリートが必ずしも優秀な医師とは限りません。特に外科医は職人芸の世界。現場で多数の手術をこなしてきた医師との技量の差は歴然です。象徴的だったのが2月の天皇陛下の手術。私大出身の執刀医、天野篤・順天堂大教授に任せることに東大内部で反発も。東大医学部の体質を問う!


[再稼働ゴリ押しで墓穴] 「赤い小沢」仙谷で電力泥沼

電力政策を仙谷政調会長代行と枝野経産相に丸投げし、消費税増税に政治生命を懸けてきた野田首相。しかし政権基盤は電力政策から揺らぎかねない雲行きです。仙谷氏、枝野氏らで形成する「仙谷GHQ」の実質国営化策に、勝俣東電会長が徹底抗戦。東電社長人事は手間取り、社外取締役の人選ももつれました。原発再稼働では仙谷氏が議論を牽引するものの、その強引な手法に再稼働慎重派の牙城、民主党原発事故PTの荒井座長が怒鳴り合い。反仙谷の空気が充満するさまは、まるで小沢一郎氏のよう。


5月25日以降、フリー・コンテンツを順次アップしていきます。