2012年2月号の読みどころ
2012年01月18日発行
中途採用されて日の浅い週刊誌AERAの記者が、大相撲疑惑の取材で先輩記者が紹介した民族団体との間でトラブルが起きて退職した――。朝日新聞子会社の出版社に勃発したスキャンダルが、著名ブログに報じられて大騒ぎとなった。すべて個人のトラブルとして、「二等市民」の途中採用プロパー記者に責任をとらせた本社出向組のエリート幹部たちの責任は? 秋山社長の後継問題にも関わる、朝日を揺るがすスクープです。
政権の命運を「原理主義者」岡田副総理に賭けた内閣改造。しかし戦略や政治技術に乏しい松下政経塾出身者特有の「言うだけ症候群」野田首相は、行財政改革まで「不退転の決意」を表明するという判断ミス。議員定数削減や公務員人件費カットが逃れられない呪縛となり、前門の野党、後門の党内反対派の間で苦しむ羽目に。このまま3月末に増税法案を国会提出すれば、与党分裂は避けられません。
「ユーロは破綻するんじゃないか」――野田内閣を追われた山岡前消費者担当相兼国家公安委員長の「最後っ屁」発言。でも、それが現実です。年頭にイタリア大手銀ウニクレディトが発表した株主割り当て増資の目論見書にはリスク要因として「ユーロの解体」が記され、S&Pはついにフランスなど9カ国の国債を格下げ。欧州債務危機を機に世界的にドル資金への需要が高まっている折も折、イランの核開発をめぐって中東が一触即発状態に。ホルムズ海峡が封鎖され石油供給がストップしたら日本の運命は……。
テラ銭が5割以上という「宝くじ利権」を手放さない総務官僚とみずほ銀行。しかし、みずほ銀が3行合併以来、ひた隠しに隠してきた「宝くじ利権の総本山」にはまだメスが入っていません。利権囲い込みの黒幕の名は「日本ハーデス株式会社」。一切の問い合わせに応じず、入居するビルには看板もなし。みずほ銀とは資本関係はなく、人的支配でみずほ色を消し、12%の売り場で全体の5割を売り上げる謎の会社の実態に、本誌がメス。
建設関係の営業マンが通い詰める東京・阿佐ヶ谷のちゃんこ料理店が、捜査当局の注目を集めています。この店を切り盛りする女性の夫は相撲部監督から出世した日本大学の田中理事長。08年に就任以来、校舎などの発注工事をめぐって風評が絶えません。大相撲との縁も深い田中氏とちゃんこ店の周囲には、裏社会の大物たちが出没、発注工事を差配している模様。日本一のマンモス大学に闇勢力を呼び込む理事長の疑惑を暴きます。
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