「死人が出る」という利権の巣窟。公団民営化で既得権を失う業者が、生け贄に狙う西日本の会長。
2008年7月号 DEEP [道路公団ファミリー排除]
「日本の道路は、アスファルトでできた政治ポスター」――故田中角栄を待つまでもなく、道路は政治権力を測るバロメーターだった。それゆえ、角砂糖に群がるアリのように、道路利権には業者が群がったのだ。その象徴が道路利権の巣窟と言われた旧日本道路公団である。その道路公団が2005年10月1日に民営化されてから、はや2年と9カ月近くになる。郵政と並ぶ小泉改革の目玉だったが、今やマスコミの関心も遠のいた。だが、民営化に最後まで抵抗、総裁を解任された藤井治芳が残した「私が喋れば、死人が出る」という名文句どおり、旧公団にまつわる政治スキャンダルは一朝一夕に薄れるものではない。案の定、またもキナ臭さが漂いだした。この春先から国土交通省など関係各所に、出所不明の怪文書が舞い込み始めた。標的にされたのは、3分割された道路公団のうち、近畿以西の高速道路など有料道路の建設、管 ………
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