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2006年12月号の読みどころ

2006年11月20日発行

トヨタが「フォード支援」提案
11月17日に配信したメルマガでも一部をお伝えした予告スクープの完全版です。トヨタ自動車がフォード・モーターに対し、経営支援構想を提案します。今秋、奥田碩相談役(前会長)の「密使」が渡米し、フォードで北米事業を担当するマーク・フィールズ副社長と接触して打診しています。ムーディーズの格付けでは、フォードが破綻する可能性は26%。小型車への開発投資を怠り、自力回復できない瀬戸際に立っています。世界一を睨むトヨタにとっても、GMやフォードに手を差し伸べ、日米摩擦の芽を摘めるからです。フォード創業家のビル・フォード会長がトヨタに頭を下げるかどうか。


特捜が斬り込む「原発汚職」
11月13日、福島県の佐藤栄左久前知事が収賄罪で東京地検特捜部に起訴されました。しかしこれで終わりではありません。検察幹部は、電力業界の「盟主」、東京電力を標的にしていることを明らかにしています。福島に立地した原発の増設工事の見返りに130億円を提供したサッカー施設Jヴィレッジ、前田建設-水谷建設ラインにその土砂運搬を60億円で発注したことなど、数々の疑惑が浮上し始めたのです。東京・内幸町の東京電力本社は緊迫し、関与が噂される役員は入院しました。


<政治モンスター>「安倍」を食った池田大作
永田町では、誰もが確信しているが、確認はできない一大事――創価学会の池田大作名誉会長が、自民総裁就任直後の安倍晋三(現首相)の表敬訪問を受けた異例の「政・教」トップ会談です。10月7日、八王子市で開かれた中国北京師範大名誉教授授与式で、池田名誉会長自らが「アンちゃんに言ってやった」と極秘会談を暴露しました。11月9日には創価学会の秋谷栄之助会長が退任、あとは着々と「自・創」蜜月を仕込んでいく池田氏の術中に、参院選を人質にされた安倍氏はからめとられていきます。


続いて、各分野の目玉記事です。

<水脈ウォッチャー>「アベノミクス」の正体
中川秀直自民党幹事長の新著『上げ潮の時代』に顕著な、安倍政権の経済成長戦略「アベノミクス」。打ち出の小槌を「IT革命」に見出し、実質経済成長率2~3%、名目3%という名実ともに1%高めの目標を掲げています。中川氏が全幅の信頼を置く熊坂佑三氏らニューエコノミー派がその裏にいますが、ITによる成長の実態が定かではなく、結局は日銀に超低金利を続けさせる金融ジャブジャブ路線でしょうか。


<企業スキャン>NEC-米国「上場廃止」の非常事態
11月21日、NECは07年3月期中間決算を発表します。実は10月26日の発表が異例中の異例の約1ヶ月延期を余儀なくされていたもの。NECに何が起きたのでしょうか。11月8日には前社長の金杉明信氏が癌で急逝する悲報も届きました。ライバルの富士通に株価で抜かれた05年7月、当時の金杉社長が言い訳にしていた「米国会計基準」で、米証券取引委員会(SEC)と会計事務所に厳しい開示を求められ、パニックに陥っています。致命傷となる時限爆弾を隠し、欧米投資銀行から狙われる状況にもかかわらず、幹部はコップの中の争いに明け暮れています。


<集中連載>六本木ペニンシュラ-町井久之の戦後史・下~見果てぬ夢「無頼脱出」
戦後、暴力団東声会会長として一世を風靡した在日韓国人、故町井久之の生き様に迫る連載です。「銀座の虎」から政界の黒幕へと変貌を遂げた彼の絶頂期はあまりに短いものでした。最終回では、スキャンダルや風聞で力を失い、急速に衰退した町井の晩年を描きます。死ぬ直前まで彼が願い続けたひとつの夢。単なる裏世界の住民には持ち得ない志が、読む者の胸を打ちます。


<核クライシス>北朝鮮が笑う「ザル制裁」
10月30日、米朝中は6カ国協議再開でとりあえず合意しましたが、北朝鮮は年末にかけてまた豹変するかもしれません。米国が金融制裁に関する作業部会を設置する見返りに北朝鮮がドルなどの紙幣偽造問題について「謝罪するのではないか」との観測が出ています。極端な独裁体制ならではの力業に6カ国協議は対応できるのでしょうか。見た目は強面の日本の制裁は実際にはほとんど影響力がなく、北朝鮮からは「6カ国協議から外せ」とまで言われています。


12月号のフリー・コンテンツは以下の10本です。11月25日以降、順次アップしていきますので、ぜひお読みください。

11月24日掲載
★「ユーチューブ」2千億円買収の死角
人気沸騰の動画投稿サイト。「著作権保護」でナップスターと同じ道を辿るか。

★間違いだらけの「チーム安倍」
鳴り物入りの首相補佐官らが論争や軋轢の震源地に。

11月27日掲載
★内部メモが明かす「ベル24」疑惑の主役
日興による買収に証券監視委がメス。時系列のメモを追跡してみると……。

★モナ・細野「不倫」で発覚 「JR無料パス」の実態
国会議員の特権の1つ、「JR無料パス」の杜撰な管理が明らかに。

11月28日掲載
★巨大化するスカパーに番組提供会社は痛しかゆし
総務省に提出された意見書の数々。「唯一絶対神」への注文は厳しい。

★あだ名は「インテリ長官」 塩崎官房長官は力不足か
「何を聞いても『インテリジェンス』」、「女房役失格」との陰口も。

11月29日掲載
★ヤマダ電機が殴り込み ビックカメラと「池袋決戦」
ビックカメラの「独断場」池袋駅東口で、安売り家電競争が火を噴く。

★太田公明党代表に囁かれる「不人気短命説」
9月に神崎体制を引き継いだ公明党の太田昭宏代表が孤立感を深めている。

11月30日掲載
★カリスマなき武富士に消えない身売り説
業績悪化に身売り話……。後継者、相続問題も片づかず迷走が続く。

★大田弘子経済財政担当相が参院選に出馬か
自民党も非公式に打診している模様。財界の人気が後押し。