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2006年8月号の読みどころ

2006年07月20日発行

(1)村上ファンド「投資家リスト」
ライブドア、村上ファンドと続いた東京地検の「ヒルズ族」狩りは、但木検事総長に代わっても幕引きになりそうもありません。次の標的はどこでしょうか。誰もが固唾をのむなかで1枚のリストが流れ始めました。村上ファンドに投資したとされる政治家や経済人31人のリストです。「偽メール」のような罠にかからないよう本誌は慎重に取材した結果、出所について確信を得たのでここに報道します。

ただ、31人全員に真偽を確かめるため質問状を送りました。ノーコメントの方々のほか、村上氏との面識などは肯定しても、投資や勧誘については認めた人はいません。やはり1980年代末に起きたリクルート事件の二の舞、政財界人の「魔女狩り」が起きることを恐れているようです。そうした「魔女狩り」の是非を含めて、このリストは議論を呼ぶでしょう。


(2)野村「ネット証券」の大誤算
野村グループが満を持して開業したジョインベスト証券。華々しいスタートを切りましたが、取引開始約1カ月の売買高がイー・トレードの100分の1にも及ばない数字で低迷、早くも崖っぷちに立たされています。原因は、(1)株式市場の活況が終わってから参入したこと、(2)手数料安売りに挑んでたちまち追いつかれたこと、(3)野村グループ内に「内なる敵」を抱えていること、の3つの誤算にあります。「内なる敵」とは、証券界最強とされる野村証券本流の営業部隊のことです。既存の野村証券営業店ではジョインベストに口座開設の申し込みができないなどの“無言の抵抗”をしており、その衆望をになう野村ホールディングスの稲野和利副社長は、ジョインベスト推進派に苦言を呈したようです。野村が真っ二つに割れる可能性もはらんでおり、伝統が時代に揺さぶられる野村の内患がそのまま表れていると言えます。


続いて、各分野の目玉記事です。

(3)中央銀行総裁の十字架
7月14日に宿願のゼロ金利解除を果たした日銀の福井俊彦総裁は、なお村上ファンド出資問題で失ったクレディビリティ(信認)という重い十字架を背負っています。これまで内外の金融関係者から高い評価を受けてきた福井総裁ですが、世論調査で「辞めるべき」との声が半数を超えて、進退問題は政治化、ポスト維持とゼロ金利解除で政府との間で「奇妙な黙契」が生まれました。しかし、中央銀行総裁の“通貨の番人”としての信認回復は容易でなく、その十字架を引き継ぐであろう武藤副総裁の方向性を占います。


企業スキャン「大林組」――検察に睨まれた「談合常習犯」
6月末に行われた大林組の株主総会で、防衛施設庁の談合事件を社長が陳謝しましたが、その前日、愛知県瀬戸市の郵便入札をめぐる談合で名古屋支店副支店長が起訴されていました。首都圏ではほとんど報じられていませんが、この醜聞は大林組の変わらぬ談合体質を浮き彫りにするものです。「談合のドン」と言われた元常務の平島栄氏(04年死去)はじめ、同社の「大物談合屋」の歴史をひもといていきます。


(5)中国の対日「微笑」に試練
カタールでの日中外相会談後、冷え切ったと見られていた日中関係は好転し始めたといわれますが、北朝鮮のテポドン発射で情勢は一変しました。国連安保理決議をめぐっては日本提出の制裁つき非難決議案に、慎重派の中国が拒否権をちらつかせて譲歩に追い込みました。面子と実利のバランスを追求する中国。橋本訪中後の胡錦涛政権の微笑外交は、どこまで本物だったのか。ポスト小泉政権をにらんだジェスチャーの真価が、皮肉にもテポドンのおかげで試練にさらされています。


(6)「福田不出馬」のカタストロフ
「靖国」ファクターが最大争点と見られた「ポスト小泉」政局は、北朝鮮のミサイル連射で新たな局面を迎えました。制裁発動をすばやく決断した安部晋三官房長官が株を上げる一方で、いつまでも決断をせずに薄れゆく福田康夫元官房長官の存在感。しかし、福田氏が出ないとなれば総裁選が盛り上がらないどころか、下手をすると政権交代すら誘発しかねず、自民党幹部は頭を悩ませています。


(7)「万事休す」の自治体はここだ!
かつては炭鉱で栄えた北海道の夕張市が破産し、財政再建団体になりました。その巨額の隠れ債務と夕張予備軍の存在がメディアに取りざたされましたが、これは公開されているデータから十分予測ができます。必見「住民1人当たりの潜在債務ランキング」で、気になる倒産予備軍を発表し、経常収支比率や実質収支比率、歳入に占める諸収入比率、歳出に占める投資・出資・貸付比率のランキングで、“危ない”自治体を名指しで検証します。


以下の3本はこのサイトで無料公開します。7月25~27日にかけて、順次アップしていきますので、ぜひお読みください。

7月25日掲載
★KDDIと三菱東京が組むモバイルネット銀行社長内定
KDDIと東京三菱UFJの合併で来年設立のモバイルネット銀行。その社長人事をスクープします。

7月26日掲載
★NTTドコモが「炎上」! 「ネット音痴」ぶりを露呈
NTTドコモが「mixi」で開設したタイアップコミュニティが「炎上」、わずか10日足らずで閉鎖していました。

7月27日掲載
★ディープインパクトに100億円の食指
「史上最強」との呼び声高いディープインパクトの争奪戦が白熱しそうです。世界中の高額馬を買い集めるドバイのムハンマド殿下に対し、社台はどこまで踏ん張れるのか。ディープな世界をお見せします。