創刊(2006年5月)号の読みどころ
2006年04月20日発行
(1)電通インサイダー疑惑<上>
昨年末から今年はじめにかけて、電通が提携したネット広告やモバイル広告の会社3社の株価が不自然に急騰しました。その値動きは提携交渉の進捗と符合していて、あってはならないこと――インサイダー取引が起きた疑いがあり、東京証券取引所が関係者に経緯などを照会しています。
電通の提携先はいずれも成長真っ盛りのネット業界の「勝ち組」で、シーエー・モバイル(サイバーエージェントの子会社)、オプトとネットプライスです。ネット通販会社、ネットプライスの株価上昇は、提携発表の2カ月以上前から始まっていますが、それは電通との提携交渉が進む過程と重なっています。
残り2社も発表前の株価上昇が顕著で、電通を含めた当事者は社内調査をしたのかどうか・・・・・・? 取材経過は編集長ブログでリアルタイムに公表していきます。
(2)蓋された安倍晋三の実像
ポスト小泉の本命と目される政界のプリンス、安倍晋三官房長官ですが、内情を知る近しい人々ほど今秋の「安倍首相誕生」を危ぶんでいます。その家庭事情や側近、そしてカネ使いなど、これまで大マスコミでは取り上げなかった実像に迫ります。
※「安倍晋三のお膝元で談合疑惑が破裂寸前」(92~93ページ)も併せてお読みください。内部情報満載です。
続いて、各分野の深部を抉る目玉記事をご紹介します。
(3)「バブル」終わりの始まり
3月に252億円で落札された六本木の「TSK・CCCターミナルビル」は、80年代末期に横行した地上げを彷彿とさせます。ベンチャー企業の懇親に名を借りた信用膨張。バブルは見えないところで火がついています。デフレ脱却宣言とゼロ金利解除の時期を占いつつ局所バブルは短命であることを見通します。(本誌掲載の「六本木地上げ地帯」の写真は一見の価値あり。)
(4)「金縛り」楽天、次の一手
楽天の迷走の裏に、三木谷社長の懐刀が持ち込んだ住友銀行の負の遺伝子が――。楽天証券が傘下に収めた不動産会社が買った東京・銀座のHビルは、かつての住友銀行を揺さぶった闇世界が跳梁したいわくつきの物件でした。1076億円の公募増資の裏側など、楽天の周辺に躍る人々が次々と実名で登場します。
(5)新生・西武グループ 潜行する「大連合」構想
06年3月、後藤社長率いる西武グループが新体制発足に漕ぎ着けました。その背後でミレニアムリテイリングの和田繁明会長が夢見る「西武鉄道」「ミレニアムリテイリング」「セブン&アイ」を巻き込んだ西武グループ「大連合」構想が潜行しています。
(6)「アメリカ敗北」のリスク
どんどん進化する手製仕掛け爆弾(IED)に手を焼き、自信喪失したアメリカは昔の孤立主義に戻ろうとしています。日本の多くのメディアはブッシュ政権の「4年ごとの国防計画の見直し(QDR)」を「対中シフトを強化した国防戦略」と解説し、萎縮するアメリカの現実を捉えていません。
以下の3本はこのサイトで無料公開します。24日~25日にかけて、順次アップしていきますので、ぜひお読みください。
★巨額負債を背負った孫流勝負の内情を探る
『ソフトバンク携帯』の侮れぬ隠し玉
★ライブドア株を95億円で買った背景にはGYAOの行き詰まりが
宇野USEN『救世主』の焦燥
★竹中「変調」の理由を明かす唯一のレポート
竹中「小泉との蜜月」に綻び