2020年4月号 連載
FACTAとの縁は、私が霞が関勤務をしていた1987~88年の間に現発行人の宮嶋巌氏と机を並べた時まで遡る。彼がマスコミに転進し、15年前にFACTAの創刊に至った時、彼の高い志をできる限り支えようと微力ながらお手伝いをした。彼がFACTAを通して日本のマスコミ界等各界に刺激を与えてきたのは自明だ。その後、私も実業界に転職し、今は上場企業の監査役をしているが、国内外の経済社会環境を把握して、適切な企業活動から外れることがないように役職員に助言指導する役目を果たす上で、FACTAは絶好の参考書となっている。国内外の政治経済状況を深く分析する記事の情報は貴重であり、企業経営の実相を抉り出す記事や企業不祥事の顛末を詳報する記事は、自社が陥穽に陥らないように警鐘を鳴らしてくれるし、リーダーのあるべき姿を考える自戒の手引きとなる。
このため、(公社)日本監査役協会、(一社)監査懇話会の会員である他社の監査役にFACTAを勧めているが、およそ社会的に何らかのリーダーの地位にある人にとっての必読誌と言ってよいと思う。
(株)ロジネットジャパン 常勤監査役 西川 進