プーチンがEUに対抗しユーラシア経済共同体に力

2007年12月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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10月6日にタジキスタンの首都ドゥシャンベでユーラシア経済共同体(EurAsEC)首脳会議が開催され、加盟国6カ国のうちロシア、ベラルーシ、カザフスタンが先行的に関税同盟を2011年までにスタートさせることで合意した。旧ソ連圏で関税を超国家的に管理する機関を設立するのはソ連崩壊後初めてで、ロシアのプーチン大統領は「革命的な成果」と持ち上げた。10月中旬のテレビ対談では「EurAsECは欧州連合(EU)と対峙する存在となる可能性がある」と期待をにじませた。

EurAsECはロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの5カ国が2000年に結成に合意、01年に正式発足した。アルメニアやモルドバ、ウクライナがオブザーバーとなり、06年にはウズベキスタンも正式加盟した。加盟国間の関税やヒトやモノの移動の管理を統一して地域の通商貿易運輸を促進するのが狙い。

今回、ロシアと資源大国カザフスタンが関税同盟で手を結んだことや、水資源の豊富なタジキスタンやキルギスが参加に意欲を示したことで、経済共同体にはずみがつきそうだ。ただ、カザフはSCO(上海協力機構)、CIS(独立国家共同体)、CSTO(集団安全保障条約機構)にも参加しており、ロシア一辺倒ではない。同じくドゥシャンベで開催されたCIS首脳会議で、ナザルバエフ大統領はロシアの高圧姿勢を批判、ロシア抜きの「中央アジア諸国連合」創設を提言した。

   

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