オンラインゲームも「資金洗浄」の餌食

2006年10月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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 インターネットを使った「オンラインゲーム」が米国や中国、韓国でブームとなり、日本にも韓国の「ハンゲームジャパン」(現NHNジャパン)が上陸して話題となった。ところが、そうしたゲームサイト運営会社が大規模なマネーロンダリング(資金洗浄)の餌食となりつつある。問題になっているのが、ゲーム内で使われる「仮想通貨」や「ゲームを勝ち進まないと得られないアイテム」を現金で売り買いするRMT(Real Money Trade)取引。子供の射幸心を煽るため、どのサイトでも原則禁止だが、日本でも「RMTダイトク」や「Rmtgle」などの換金代行サイトが登場している。

 規制の甘い韓国では、小遣い稼ぎを狙う中国人が韓国のサーバーに不正侵入、韓国人の「良心的ゲーマー」が自警団を組み、ゲーム上で中国人の「不正入国」を監視して撃退する「仮想中韓戦争」に発展したという。

 しかもそのクレジット決済に、スキミングしたカードが使われてゲームサイト会社が多額の「焦げつき」を出す例が急増、日本の業者でも「真っ青になるような額」の被害が短期間に発生している。ゲームの仮想通貨をRMTで現金化する「資金洗浄」手段として大量に使われているらしく、この「RTM+カード詐欺」には組織が関与している可能性もあるという。

   

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