読者の声

2025年1月号 連載

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「新聞党」という勝手連の代表を名乗っています。党員は約150人。メディアと企業広報の関係者がほとんどです。党是は「新聞を愛し、新聞と真摯に向き合う」。仕事で毎日7紙の新聞の全頁を、およそ2時間半かけて速読します。報道の力と役割を信じ、頼りにしています。

新聞を読まない広報パーソンが増えています。業務は検索システムとネットニュースでこなせるのだそうです。読むのではなく、記事を呼び出す、調べる、共有するのが仕事になっているようです。

「電車に乗ると誰もがスマホに夢中でしょ。膨大な情報に簡単に接して分かった気になって、自分で考える力を失っているんじゃないかねえ。判断停止だよ」。生前の半藤一利氏の言葉です。

判断するのに必要なのは、キーワードやアップデートされ続ける断片情報ではなく、良質で幅広く奥深い本物の情報です。今、新聞がそれを担いきれないのであれば、誰かが代わりに背負っていただきたい。FACTAの出番は続きます。

広報事務所代表取締役 渡辺秀人

   

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