特別寄稿/「医療機器マネー」の深い闇/医療ガバナンス研究所理事・尾崎章彦

年間300億円ものカネはどこに流れ、何のために使われているのか。製薬マネー以上に厳格な監視と情報公開が必要だ。

2024年11月号 BUSINESS [「専門医」囲い込み]

  • はてなブックマークに追加

製薬・医療機器企業は医師や病院に不透明なカネをばらまき、自分に都合良く医療に影響を及ぼそうとしている。こうした状況に対処するため、筆者は製薬マネーデータベース*「Yen For Docs」https://yenfordocs.jp をライフワークとして運営、また、その解析結果を社会に広く発信してきた。実は、これまで製薬マネーと比較して調査が不十分だったのが、医療機器マネーである。そして製薬業界と比較して、より多くの不祥事が近年起きているのが、医療機器業界である。医療機器業公正取引協議会が2021年から24年にかけて発表した厳重警告事案は5つある。▽21年3月、グローバスメディカルが医師・親族を代表とするエージェント20社に年間2億円の販売手数料を支払った事案、▽22年7月、スタージャパンが68医療機関の医師75人に対して総額2145万円を「ビデオキャンペーン」と称して眼内レンズ使用の手術動画作 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。