本誌表紙絵 /日本画家「澁澤星」が新境地/金箔眩い「睡蓮の水面」描く!

2024年10月号 LIFE

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新天地は人をこうも大胆にさせるのか。本誌の表紙を10年近く担当する日本画家の澁澤星さんと数年ぶりに都内で再会し、そんなことを思った。その独特で幻想的なタッチの作品が人気となっている澁澤さんが今春、岡山県倉敷市の倉敷芸術科学大学芸術学科の准教授に就任した。帰省中の8月、澁澤さんは、巨大な和紙を前に過去に描いたことのない私流の睡蓮に挑戦してみたい――という構想を打ち明けた。念頭には巨匠モネの名作「睡蓮」の連作があるのかもしれない。その表情は意欲に満ち満ちていた。繊細、儚さ、可憐……。これまで抱いていた澁澤さんの印象が変容した瞬間だった。

恩師・高橋秀画伯との邂逅

縁あって芸科大にポストを得た澁澤さんにとって、初めて住む倉敷は、今に続く画家人生に不可欠な覚醒と突破口をもたらした場所でもある。その僥倖の元となったのが芸科大名誉教授の美術作家、高橋秀さん(1930年~)との邂逅だっ ………

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