読者の声

2024年3月号 連載

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新型コロナウィルス感染症の世界的流行により航空需要は激減し世界の航空会社は軒並み大幅な赤字に転落した。日本では昨年5月のコロナ5類移行後、航空需要は回復しつつあり航空会社の経営状況も好転してきたところであるが、実は現在「コロナ後遺症」ともいうべき深刻な事態に直面しているのである。

FACTA昨年12月号の航空連合会長・内藤晃氏へのインタビューは実に時宜を得たものであった。一言で言えば、コロナ禍での採用抑制と離職者増による深刻な人手不足ということなのだが、これは航空業界にとどまらず運輸業界全体あるいは旅館・ホテルなど旅行関連産業全般に共通する大きな課題となっている。

国家戦略である観光立国実現に不可欠なインバウンド需要取り込みにも支障が出かねない状況で、一刻も早い問題解決が求められている。先日訪れた熱海の某ホテルでは、外国人従業員が流暢な日本語で丁寧に接客をこなしていた。これが一つの解決策なのだと実感した。

全日空顧問・運輸総合研究所特任研究員 藤村修一

   

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