シニアの力で日本を元気に「ファンケル クラシック」

シニア選手やギャラリーを社員総出で盛り上げる真夏の風物詩。今年は女子シニアも初参加!

2023年10月号 INFORMATION

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今年で22回を迎えた「ファンケル クラシック」が8月18~20日、裾野カンツリー倶楽部(静岡県裾野市)で開催された。この大会は50才以上の男子選手が出場できるPGAシニアツアーだ。地元住民など毎年楽しみにしている多数のギャラリーに支えられてきた。今年からは男子選手のみならず、女子シニア(45才以上)の参加も始まった。

大会を主催するのは、化粧品や健康食品などを手がけるファンケル(神奈川県横浜市)。「シニアの力で日本を元気にしたい」と、観戦する人たちにも「元気を届ける」という狙いがある。01年から開催されてきた大会で、往年の名選手が次々にシニアとなり、シニアツアーへの人気や注目度は高まっているという。

大会のもう一つの特徴が、子どもを含むギャラリーの多さ。今年は延べ9036人が集まった。大会会場はゴルフ観戦だけでなく、子ども連れのギャラリーも参加して楽しめる施設がクラブハウスの周辺に設けられていた。ファンケル広報担当者は「ギャラリーに愛されている大会で、ギャラリーにも楽しんでいただく大会を目指しています」と話す。

ギャラリー向けのイベントが目白押し

「KIRINキッズパーク」

ギャラリーを対象にした催しでは、特にゴルフファン向けに、いくつかのイベントコーナーが開設された。プロ愛用品のチャリティ即売会や、プロ選手から直接レッスンを受けられるゴルフクリニック、プロ選手との写真コーナー、誰が優勝するのかを予想する優勝者当てクイズなどだ。

ファンケルと資本業務提携するキリンホールディングスが提供する「KIRINキッズパーク」は、子どもたちが楽しく過ごせるエリアとなっていた。射的やスーパーボールすくい、輪投げ、パターゴルフなどに興じる子どもたちを中心に、多くの家族連れが楽しんでいた。参加者は延べで2800人を超えた。

毎年人気の「特別販売コーナー」「肌チェックコーナー」

大会を主催するファンケルが設けていたのは、肌チェックコーナーと健康チェックコーナー。肌チェックコーナーでは、UV(紫外線)スコープを使って肌の状態を確認し、ファンケルで働く肌のプロフェッショナルたちがどんなケアをすればいいのか、アドバイスしていた。健康チェックコーナーでは、骨の健康状態を知るため、骨密度を測定。測定結果を見て、カルシウムを含む食品のとり方、運動や日光浴などの生活習慣についてアドバイスを受けることができた。

「KIRINキッズパーク」でゴルフの的当てに興じる子ども

そのすぐ近くにはファンケル商品の特別販売コーナーもあり、市販価格から3割程度も安い価格で商品を購入することができて、お買い得な穴場となっていた。売上総額は650万円を超えた。目の健康食品の「えんきん」、毛穴対策成分を配合した基礎化粧品の「マイクレブラック」、泡立てず肌に伸ばせる手軽な洗顔料の「泥ジェル」などがよく売れていた。

これらのコーナーは「毎年、マイナーチェンジしている」(ファンケル広報担当者)。毎年、多くのギャラリーで賜わう所以である。

「男女が一緒の大会」開催に奮闘

ファンケル創設者の池森賢二名誉相談役から優勝トロフィーを受け取る宮本勝昌選手(50)

今年の「ファンケル クラシック」は、終盤まで細川和彦選手(52)がトップに立っていたが、最終盤に宮本勝昌選手(50)が逆転し、涙の大会初優勝となった。宮本選手は14アンダーと、細川選手の11アンダーに3打差をつけた。3位はいずれも9アンダーの飯島宏明選手(52)とP・マークセン選手(57)が並んだ。

女子シニアでは、6選手が招待されてエキシビジョンマッチを開催し、女子の活躍で大会を盛り上げた。結果は、斉藤裕子選手(55)が最終日に、5打差を逆転し、3アンダーで優勝をとげた。2位は表純子選手(48)の1アンダー、3位が久保樹乃選手(50)の5オーバーとなった。

(右から)エキシビションマッチで優勝した斉藤裕子選手(55)、島田和幸ファンケル社長

今年から女子シニアも参加した背景には、主催するファンケルの奮闘があった。「シニアの元気で日本も元気づけたい当社にとって、女子シニアも含めて、シニア全体を応援するのは悲願であった」(ファンケル広報担当者)

この大会は参加した選手たちのほか、ファンケルなどスポンサー企業の社員、ボランティアなどの関係者が支えた。ファンケルからは延べ約450人の社員が参加した。「夏の風物詩のようなものであり、文化祭のようなのりで、社員が総動員で力を合わせた」(ファンケル広報担当者)

大会のもようは、テレビ東京がBSで放送したほか、大会公式ホームページでは当日の試合結果や現地ブースの様子、選手インタビューなどを伝えた。ファンケルはネットサイトの「FANCL LIVE mini」特別編で現地の様子を配信した。

大会会場の地元の三島市内には富士山からの清流がいたるところに流れている。市内には古くから水の信仰を集め、滝の浄化パワーを受けられる瀧川神社もある。瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)を祭り、境内は強力なパワースポットともされる。ファンケルクラシック大会に参加して、パワースポットも訪れると、心も癒されて清らかな気持ちになれるかもしれない。

(取材・構成/編集部)

   

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