読者の声

2022年7月号 連載

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小生の師小林朴先生は、海軍経理学校に学び(同期には長岡実氏など17名の官僚)、戦艦大和が沖縄特攻に出撃した翌日、呉の海軍工廠に赴任し終戦を迎えています。警察庁に採用され、警察予備隊・防衛大学校創設に関与され、戦後の刑事警察の礎を築かれた一人でした。先生は「警察予備隊創設のときも“憲法違反”ではないか!との声が噴出していたが、“マッカーサーの命令だという力”で創設された」と話されていました。

敗戦国日本は「自衛隊を合法とする力による解釈」に見られるように「矛盾」に満ちた国家運営がなされてきました。先生は、「会社犯罪の捜査」「経理防犯ノート」「戦後刑事警察の創設」など数多くの著書を出されていますが、「日本の法体系は“狭軌のレールに広軌の列車を走らせる”ものだ」と事あるごとに話されていました。ロシアのウクライナ侵略は、第二次世界大戦後の国際ルールを破壊しました。日本国でも「様々な戦後矛盾を解決するとき」が熟したと思う、最近の心境です。

有限会社ルビコンコンサルタント 取締役社長 河内幸男

   

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