日本初! 高めの尿酸値下げるサプリ ファンケル「尿酸サポート」

機能性関与成分「アンペロプシン」「キトサン」の働きに注目。日本にサプリを広めたファンケルならではの自信作!

2019年4月号 INFORMATION

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「尿酸サポート」

機能性表示食品のヒットを飛ばすファンケルが、「えんきん」「内脂サポート」に続く大型商品を2月18日に売り出した。高めの尿酸値を下げる機能が臨床試験で確認された日本初のサプリ、その名も「尿酸サポート」である。カタログ通販や店舗販売のスタート(4月18日)前に「ファンケルオンライン」で先行販売したところ、注文や問い合わせが相次いでいるという。

食生活の欧米化に伴い、高い尿酸値に悩む人が年々増えている。1989年に25万人だった国内の痛風患者は2013年に100万人を突破(厚労省「国民生活基礎調査」)。その9割以上が男性で、ばりばり仕事をし、激しい運動を好む活発な人や、早食い・大食い・肥満の人が患いやすく、30歳以降の男性の3人に1人が予備軍(高尿酸血症)とされる。通常、血中の尿酸を増やさない生活指導(食事療法)を受ける場合が多い。

3つの作用を訴求した「尿酸サポート」

開発を担当した櫻田剛史さん

「尿酸サポート」を開発したファンケル総合研究所のサプリメント研究第二グループの櫻田剛史さんは「尿酸値が高いまま放っておくと、痛風のみならず尿路結石、腎障害など様々な合併症や生活習慣病の原因にもなります。通院して薬を飲み続ける身体になる前に、副作用が少ないサプリで健康づくりを応援したいのです」と、開発の狙いを語る。

確かな需要が見込まれるが、研究開発の道のりは険しかった。基礎研究から臨床試験まで関係部局が総がかりで4年の歳月を要した。「尿酸値に対する機能のエビデンスが未だない新素材を探索し、辿りついたのが今回の主要成分『アンペロプシン』。原料の作り込みや作用機序の解明、臨床試験まで全てのプロセスを当社だけで手がけました」と、櫻田さんは胸を張る。日本初と銘打つほどの自信作である。

そもそも尿酸とはプリン体から作られる抗酸化成分で、体内の「尿酸プール」に一定量が蓄えられ、「合成」と「排泄」を繰り返しながらバランスを保っている。食生活の乱れや肥満、過度の飲酒などでそのバランスが崩れると尿酸値が上がり、7・0㎎/dLを超えると高尿酸血症と診断され、健康へのリスクが高まる。

尿酸値を下げるには①プリン体の吸収を抑制する、②体内の尿酸合成を抑制する、③体外への尿酸排泄を促進する、の3つの方法があるが、「尿酸サポート」の利点は、機能性関与成分「アンペロプシン」「キトサン」の働きによって、3つの作用を全てカバーするよう設計されていることだ。そのメカニズムの図1をご覧頂きたい。

「アンペロプシン」は中国で古くから飲まれているブドウ科の植物「藤茶(とうちゃ)」に含まれるフラボノイドで、高い抗酸化作用を持つ。アンペロプシンが、プリン体から尿酸を合成する酵素を阻害(②)し、尿酸の排泄促進作用(③)があることをファンケルが独自に突き止め、現在、特許出願中という。さらに、エビやカニなど甲殻類の殻に含まれるキチンから作られる「キトサン」(食物繊維)は、食事から摂取されるプリン体の吸収を阻害する(①)エビデンスが豊富である。尿酸値を下げるといわれる機能性表示食品は他にもあるが「3つの作用を訴求しているのは尿酸サポートだけです」と、櫻田さんは言う。

臨床試験では、血清尿酸値が高め(6・0~7・0㎎/dL)の20歳以上60歳未満の男性80人を「尿酸サポート群」と「プラセボ(外見は同じだが成分が入っていない偽物)群」に分けて、それぞれ12週間摂取した後に尿酸値を比較した。有効な被験者78人の解析で尿酸サポート群はプラセボ群に比べて尿酸値の変化量がより低くなっていることが確認された(図2参照)。

「機能性表示食品の臨床試験は、病気と診断される尿酸値の方ではなく、健康な方を対象としなければならないため、効果が明確に確認できるか不安でしたが、途中で交差(プラセボとの逆転)等も起きず綺麗な結果が出ました。アンペロプシンで複数回の臨床試験を実施しましたが、毎回、尿酸値の有意な低下が確認でき『これは効く』との確信が持てました」(櫻田さん)

安心安全なサプリを追求

2月に健康食品創業25周年を迎えたファンケルは「たのしく生きる、健康100年時代へ。」と、新たな事業メッセージを掲げた。「サプリメント」という言葉を日本に広めた創業者、池森賢二会長は「病気は『未病』のうちに対処するのが一番」というのが信条だ。ファンケルが、エビデンス重視の研究開発と医薬品レベルの品質管理の徹底に努め、安心安全なサプリを追求してきたことはよく知られている。日本初の「尿酸値対策」の機能性食品を発売できたのは、日本にサプリを広めたファンケルならではの快挙である。

(取材・構成/編集部 和田 紀央)

   

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