読者の声

2019年2月号 連載

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小さな業界新聞の記者だった私にFACTAを紹介してくれたのは、ノンフィクション作家の清武英利さんでした。清武さんに、「真実は、情熱を持った記者を待っている。何年も何年も、頑固に待っているんだ」と言われました。

長らく業界にいても気づくことはなかったけれど、目を凝らせば、悪や不正はいくらでも潜んでいました。「FACTAは書き手と共に戦ってくれる会社だ」という清武さんの言葉に背中を押され続けた取材は、取材相手を動かし、さらに一部上場企業の暗部へと分け入っていくきっかけになりました。本当に真実は発掘されるのを待っていたのでした。それを教えてくれたのがFACTAでした。

取材に回り、集めた膨大な資料の読み解きに四苦八苦していた時、ふと新聞のインタビュー記事が目に留まりました。ルポライターで『自動車絶望工場』を書いた鎌田慧さんでした。「今日も日本のどこかで社会の矛盾が顕在化しています。書かなければならない話はたくさんあるのです」。その見過ごされている真実を、覚悟と信念を持って報道する媒体が、世の中には必要だと痛感しています。

ハローニュース社代表 吉松こころ

   

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