読者の声

2018年11月号 連載

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小泉「郵政解散」で議員秘書の職について半年後、FACTA創刊のチラシが旧議員会館のポストに投げ込まれました。民間から転職し、虚実ないまぜの細切れ情報に窒息しかけていたころです。人間くさいのにクリアな切り口に、永田町政治を読み解くアドバイザーを得た思いでした。密かに個人購読し差をつけたつもりでいたら、「秘書の必須文献だよね」と聞き恥をかいたことも。

それから10数年、FACTAが届くたびに、習慣となった基本動作を繰り返しています。委員会質疑のネタとなる記事はもちろん、野党には聞こえづらい「官邸官僚モノ」や政局カレンダーなどの必読記事には付箋を貼って議員の机に置く。耳の痛い批判記事が掲載されれば、折りたたんで持ち歩けるよう、別途コピーを取って渡す。政治家がFACTAの透徹した眼に「定点観測」されていることを意識し続け、緊張感を保つように。

「新潮45」休刊を受け、メディアの在り方と政治家の発信双方が問われていると思います。FACTAに報道機関の覚悟を感じる一人として、今後の政局の読み解きに期待します。

衆議院議員秘書 長谷川哲也

   

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