2007年6月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
安倍晋三首相が4月下旬に首相官邸で開催した首相番記者とのオフレコの昼食懇談会でのことだ。出席した新聞、通信、民放各社の計30人の記者団は全員、メニューがカレーだった。これに対し、自分一人ハヤシライスを食べた首相が記者団に行った説明が永田町の関心を呼んだ。
関係者によると、懇談会の冒頭、記者の一人が首相の皿を指差して、「われわれの皿の上にあるものと、色が違いますね」と声をかけた。すると、首相はこう語った。
「僕はカレーを食べると、下痢を起こしやすいのでハヤシライスを食べるんです」
首相のハヤシライス好きは、政界ではよく知られた話。また、首相の健康に関しては「大腸に遺伝的な疾患を抱えている」(政界関係者)と噂される。こうしたなか、首相がオフレコとはいえ、敢えて番記者との懇談で、さりげなく「持病」に触れたことは「健康問題が大したことではないとのアピールだった」との見方がもっぱら。その一方で、「実は健康面で、さらに深刻な問題があることをカムフラージュしようとしているのではないか」(別の関係者)と勘ぐる向きもある。