2026年5月号 連載
35年間の公務員勤務を退職し、大学のオムニバス講義の一コマで行政の実際の仕事を知ってもらうねらいの講義をしている。行政が直面する課題は、少子化対策にせよ介護・福祉にせよ災害復旧・復興にせよどれも一筋縄ではいかない難題ばかりで、毎年いくつかの行政評価や行政事業レビューの実例を使って、役所の政策プロセスのどこに課題・困難があるのか、解決に向けた論点は何かなど、厳しい財政事情も含めて私なりに解説する。学生たち数百人分のレポートを読むと、社会に出れば否応なく向き合わざるを得ないさまざまな問題を“自分ごと”として捉え、今後の方向性を模索する真摯な姿勢がうかがえ、こちらも身が引き締まる。
どちらを向いても先行き不透明な日本と世界、FACTA誌には、組織の深奥に容赦なく切り込んでいくその取材力と各方面のネットワークを存分に発揮・活用して、混沌とした現状を未来に向けて切り拓いていく糸口・手がかりを見出していけるような情報をこれからもずっと発信し続けてほしい。 祝 創刊満20年!
元総務省行政評価局長 讃岐建