2025年12月号 LIFE [病める世相の心療内科]
畑の隅に日本ミツバチの巣を数個設置してみた。あまり期待していなかったが、そのうちの一つに、日本ミツバチが住み着いた。目下、世界的に西洋ミツバチの突然死や大量失踪が問題になっているなかで、蜜の生産量は5分の1程度といわれる日本ミツバチが存在感を高めている。西洋ミツバチはアフリカのサバンナや地中海沿岸の草原にいた種を集蜜度の良い種に改良して生み出されたため、飼育動物に近く、そういった動物の弱点である新種の疫病に抵抗力が低くなってしまったと考えられている。一方、日本ミツバチは東南アジア由来の種で、移動範囲は狭いが、一斉に咲く花に頼らず、日陰でも育つヤブガラシなどの地味な花からも蜜を集められる雑食性で、疫病にもかなり強い。私もそのことへの期待感から、日本ミツバチの養蜂にトライした。なんと初めてにもかかわらず設置して数カ月で採蜜にも成功したが、喜び ………
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