2014年7月号 連載
世界で起きている問題、マクロで起きている問題を追う日常だが、日本で起きていること、ミクロで起きていることが密接に関係する場合もある。軍事、外交、経済、市場、企業からのニュースは闇鍋のようであり、一人ですべて追いかけることはできない。将来に重大化する可能性のある隠れた材料、今まさに多くの人々が注目している材料のジグソーパズルを仕上げる作業を行う。ピースは十分か、内容の認識は正しいか、他人はどう見ているのかに不安を覚える時に、アンテナの高さ、目線の位置、取材力、分析力を信頼できるFACTAの出番となる。
日本のマスメディアは問題が発生した時、理解できないまま浅い不見識を平気で披露することが多い。逆に昨年のシェールガス報道では、話題になって数年経過し、現地米国では倒産が問題となっているのに、腰だめの後講釈特集一色だった。
ぜひ初動段階で、豊富な深い内容を提供して欲しい。戦いに勝つには「より早く、より広く、より深く」。
国際金融情報センター シニアアドバイザー 田島弘一