2008年1月号 DEEP [ディープ・インサイド]
小泉純一郎元首相の懐刀として霞が関の官僚に強い影響を持ちながら、小泉事務所を辞した飯島勲元首相秘書官(62)が12月8日、長野市で開かれた地元新聞主催の会合に姿を見せ、久々に講演を行った。飯島氏は安倍晋三前首相の辞任を受けた自民党総裁選の際、小泉氏擁立に動いたが、小泉氏が飯島氏と不仲の福田康夫首相を推したため、小泉事務所に辞表を出し、11月に正式に退職していた。しかし、永田町では、「(秘書辞職は)小泉新党を画策するためのカムフラージュ」「ほとぼりが冷めたら必ず事務所に復帰する」との見方がもっぱらだ。
この日の講演で飯島氏は「1月の衆院解散は百%ない。解散すれば、(与党は)衆院での議席3分の2(の優位)を失う。任期満了まで解散はない」と発言。また、大連立に関しては「(かつて小泉氏が所属した森派の系譜を引く)町村派と民主党が組めば自民党は終わり、民主党政権が誕生する」「参院民主の14~17人が自公と組んで過半数を取るといったカードがあっても良かった」などと政界再編の必要性を強調してみせた。
こうした発言を聞く限り、やはり「政界カムバック」は時間の問題か。