迫力不足の弁舌に悩む小沢民主党代表

2007年2月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

  • はてなブックマークに追加

 民主党の小沢一郎代表は、今年も元日に東京都世田谷区深沢の私邸で、民主党の小沢グループ系議員らと、マスコミ各社の歴代「小沢番記者」約150人を招いて新年会を開いた。小沢氏は、「(安倍政権は発足後)わずか3カ月で政府税調会長、国務大臣が辞任し、末期的症状を呈し始めた」と述べ、通常国会で安倍政権を追い込む考えを示し、気勢を上げた。

 しかし、肝心の小沢氏の「追及力」が弱いことは周知の事実。これまでの安倍首相との党首討論でも、お世辞にも舌鋒鋭く攻め立てたとはいえない小沢氏の弁舌に党内は頭を抱えている。最近では小沢氏も自らの迫力不足を痛感しているようで、1月25日に召集される通常国会で、安倍首相の施政方針演説に対する代表質問に立つのを嫌がり、菅直人代表代行や鳩山由紀夫幹事長を困らせているという。しかし、党首の人気と発言力が、今夏の参院選の勝敗を握ることは誰の目にも明らか。内輪の集まりでは大きなことを言っても、代表質問を避け国民の前から逃げるようでは、政権交代をめざす野党第一党のトップとして落第ではないか。

   

  • はてなブックマークに追加