2006年12月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
9月に神崎体制を引き継いだ公明党の太田昭宏代表が孤立感を深めている。コンビを組む北側一雄幹事長とは「水と油の関係」と揶揄される。北側氏に近い斉藤鉄夫政調会長や漆原良夫国対委員長らが執行部の主導権を握り、太田氏を祭り上げているからだ。
太田氏は京大大学院を卒業後、公明党の支持母体である創価学会の男子部長や青年部長など要職を歴任。早くから「公明党のプリンス」と目されたが、党内では「エリートを鼻にかけている」「仲間の面倒見がよくない」といった陰口を叩かれる。「学会内部には婦人部を中心に浜四津敏子代表代行の人気が高く、太田氏の代表就任に難色を示す声さえあった」(学会幹部)。「人徳のなさ」は代表就任後も続き、太田氏のもとへ相談や報告に訪れる公明党議員の数は神崎武法前代表とは比べものにならない。実際、「太田派」と呼べる幹部は前国対委員長の東順治副代表だけ。「不人気短命説」が囁かれ始めた。