バイオマス発電の「不都合な真実」

瞬く間に急成長を遂げたが、全国で火災が頻発。米燃料大手の破綻で輸入にも打撃。

2024年5月号 BUSINESS

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脱炭素の切り札として期待されている再生可能エネルギーの中で、バイオマス発電が急成長している。再生エネの中で太陽光や陸上風力は地元住民との軋轢で計画撤回に追い込まれる事例も出ているが、バイオマス発電は新たな施設が全国で建設されており、地域産業の起爆剤としても注目されている。石炭や石油などの化石燃料に代わり、植物由来の燃料を燃やすことで電気を生み出すバイオマス発電は、木が生長する過程で二酸化炭素(CO2)を吸収するため、ペレットと呼ばれる木質燃料を燃やして発電しても、CO2を実質的に排出しない再生エネとして認定されている。しかし、そのバイオマス発電をめぐり、「不都合な真実」が次々と明らかになっている。国内のバイオマス発電所で火災が相次いで発生し、経済産業省は緊急点検を指示した。また、北米最大手の木質ペレット企業が経営破綻し、海外からの輸入に依存す ………

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