債務超過で金利が払えぬ中小25万社の「地獄変」

不動産業の有利子負債月商倍率は16・77倍と突出。今後の資金調達への影響が懸念される。

2024年5月号 BUSINESS

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帝国データバンクによれば、2023年度の倒産件数は8881件発生し、前年度から2082件(前年度30.6%増)も増えた。20年度、21年度と、コロナ禍の歴史的な減少局面を経て2年連続で前年度を上回り、14年度(9044件)に迫る9年ぶりの高水準となった。物価高、後継者難、人手不足の影響による倒産が過去最多を記録し、業種別では建設業や飲食店が大幅増加となった。「ゼロゼロ融資後倒産」も3年連続で前年度を上回り、過去最多を更新。コロナ禍に実施されたゼロゼロ融資は、都道府県の利子補給により当初3年間は実質無利子だったものの、多くの借り入れ企業で3年が経過し、すでに利払いは始まっている。「すでに足元の貸出金利は上昇している」(地銀)。営業現場の銀行マンからは最近、こうした声が聞かれる。全国97万社の財務データを見ても金利底入れの傾向を示しており、22年度の平均借入金利は0.98%とな ………

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