感染症危機管理統括庁は「充て職」「兼務」のドンガラ組織

新設庁は「充て職」と「兼任」の名札を並べたドンガラ。ものものしい看板を立て、やってる振りをしてるだけ。

2023年10月号 POLITICS [やってる振り]

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9月1日、政府の感染症対策の司令塔となる「内閣感染症危機管理統括庁」が発足した。コロナ対応を反省し、有事に迅速に対応できるように、官邸による指示権限を強化し、対策の企画立案や調整を一元的に担う部署を設けた。8月31日の朝日新聞の記事によれば、「内閣感染症危機管理統括庁」には、平時は38人の専従職員で構成され、有事には101人に増員されるという。メディアは、この動きを好意的に報じている。9月2日、日本経済新聞は「感染症危機管理は縦割りを排除し機動力を」という社説を書き、読売新聞は「尾身茂氏『課題洗い直しを』感染症統括庁に期待と注文」と題するインタビュー記事を掲載している。私は、こうした論調に違和感がある。今回のコロナ対策を検証すれば、かかる組織を設立しても、何ら事態は改善しないことが明らかだからだ。私が考えるコロナ対策の失敗は、詰まるところ「超過死亡 ………

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