対中外交 先進諸国に目立つ「弱腰」

中国に対する米欧のスタンスはバラバラ。包囲網どころか「ニュージーランドを見習え!」

2023年8月号 POLITICS

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覇権主義的動きを強める中国に対し、国際社会で警戒感が一層高まっており、関係各国が連携して対処する必要があるのは言うまでもない。しかし、実際には先進諸国は対中外交で弱腰の態度が目立ち、米欧間の足並みも揃っていない。

ブリンケンを「部下扱い」

3期目に入った習近平政権は活発な外交を展開し、6月にはほぼ同じ時期にブリンケン米国務長官の訪問を受け入れるとともに、李強首相が独仏を歴訪した。バイデン政権閣僚の訪中は初めてで、3月に就任した李強首相も初外遊だ。ブリンケン長官訪中(6月18~19日)で注目されたのは、話し合いの内容より中国側の長官に対する冷遇だった。長官が専用機で北京の空港に到着した際、要人用の赤いカーペットは敷かれておらず、次官以上の高官は誰も出迎えず、中国側からの献花もなかった。習近平国家主席は長官との会談で1人だけ「上座」に着席。習主席の右斜め前にブリンケン長官、 ………

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