沈む岸田に「起死回生」の秘策

維新の勢いなどを勘案すれば、解散を引き延ばすほど追い込まれていく。岸田もそれは十分分かっている……。

2023年8月号 POLITICS [終わりの始まり]

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「今国会での解散は考えておりません。先送りできない課題に答えを出していくのが岸田政権の使命であると申し上げてきました。立憲民主党が内閣不信任案を出すというのであれば、即刻否決するよう、先ほど茂木(敏充)幹事長に指示を出しました」6月15日夜、首相、岸田文雄は首相官邸でこう語り、今国会中の衆院解散をきっぱりと否定した。官邸首脳はこの後、記者団に「官邸内で解散に傾いたことは全くなかった」とうそぶいたが、岸田文雄が6月16日の解散に向け、突っ走っていたことは周知の事実だった。

抜きかけた「伝家の宝刀」を鞘に戻す

話は5月19~21日、地元・広島で開催したG7サミット(主要国首脳会議)に遡る。ここでG7首脳による原爆死没者慰霊碑への献花を実現させ、「核なき世界」をアピールすることができた。ウクライナ大統領のウォロディミル・ゼレンスキーも電撃出席を果たし、核の恫喝を続けるロシアに対し、G7を中心に ………

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