パナとソニーが逞しく復活した「理由」

「車載電池を諦めたら何で食っていくのか」――。パナは恐怖と闘いながら土俵に踏みとどまった。

2023年8月号 BUSINESS

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パナソニックホールディングス(HD)の株価が急上昇している。直近のボトムである2020年3月19日の700円を起点にすれば、23年6月30日は1754円と2.5倍に跳ね上がった。株価高騰のきっかけは22年8月に米国で成立した「IRA」という、異国の武装組織のような名前の法案だ。インフレーション・リダクション・アクト(インフレ抑制法)の略で、再生可能エネルギーや電気自動車(EV)、二酸化炭素貯留・回収といったクリーンエネルギー産業に総額3700億ドル(約52兆円)の優遇措置を適用する。この追い風をドンピシャで捉えたのがパナだ。同社は17年から米ネバダ州で米EV大手のテスラと共同で巨大電池工場「ギガファクトリー」を運営してきた。テスラによると、過去5年の累計投資額は62億ドル。23年1月にはさらに36億ドルの追加投資も発表した。

「はる時は、はる」覚悟

テスラは同月、安価なEVで米市場の攻略を目指す中国勢を突き放 ………

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