和歌山補選/維新「タナボタ勝利」の舞台裏

「鶴保が出るなら、維新は候補を立てない」という遠藤国対委員長との「密約」を台無しにした、まさかの敗退。

2023年6月号 POLITICS

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衆院・参院の五つの補欠選挙が4月23日に投開票された。事前の報道機関の情勢調査では衆院千葉5区や参院大分選挙区などで劣勢が予測されたが、終わってみれば自民党の4勝1敗。「岸田政権の中間評価」と位置づけられていただけに、自民党幹部は胸をなで下ろしたが、唯一予想が的中し、日本維新の会に敗れたのが衆院和歌山1区選挙区だった。二階俊博元自民党幹事長や世耕弘成参院自民党幹事長らがうごめく「保守王国」で、何が起きていたのか。衆院和歌山1区は、元々財務省出身で国民民主党の衆院議員だった岸本周平氏(現和歌山県知事)が5回連続で当選していた選挙区。補選は、その岸本氏が昨年和歌山県知事選に出馬したことによって行われるもので、自民党和歌山県連としては何としても1区を奪還すべく、入念な調整が行われた。

世耕の懇願を蹴った馬場

当初自民党県連内では、岸本氏に連敗が続いていた元職の門博文氏の擁立 ………

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