「支持率低迷」を願う寒冷地の地方議員
歳出改革で進む補助減額が地方議員の命運を左右する。頼みの綱は内閣支持率低迷。
2023年1月号 POLITICS
2023年上半期の政治日程で最大の山場になるのが4月に予定される統一地方選挙。すでに深い雪に包まれ、厳しい寒さが襲っている北海道で、選挙活動に動き出した与党の地方議員たちが最も気にしているのは、23年1月で導入から1年となる石油元売り各社への補助金制度の行方だ。
首都圏との経済格差拡大
北海道では多くの世帯が暖房用燃料や給湯の熱源として灯油を使っている。屋外に500リットル近く入る巨大な灯油タンクを持ち、1カ月あたり数百リットルを消費する。冬本番ともなれば、1日中氷点下の気温が続く日も多いため、使用量は本州以南とは比較にならない。契約する灯油の配達事業者が月1回訪問し、減った分の灯油をつぎ足す仕組みを多くの世帯が採用しており、冬場の消費支出の1割は灯油代に消えているとされる。2年前の冬は1リットル当たり80円付近で推移するなど、北海道の配達灯油単価が100円を上回ることは滅多になか ………
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