土砂崩れ多発「太陽光発電所」

豪雨被害が増加する中、傾斜地でも造成が進む太陽光発電所。崩落事故が相次ぎ、復旧困難な事例も。

2019年9月号 LIFE

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2011年の東日本大震災後、再生エネルギーの旗手として一躍脚光を浴びた太陽光発電。翌12年に施行されたFIT制度により爆発的に増えた太陽光発電の累積導入量は、17年に世界3位(注1)となった。(注1:国際エネルギー機関・太陽光発電システム研究プログラム(IEA PVPS)報告書より)太陽光バブルともいえる隆盛の陰で、深刻な崩落事故が各地で頻発している。経済産業省のまとめによると、広島、岡山、愛媛県などで死者・行方不明者232人を出した18年の「平成30年7月豪雨」の際、太陽光発電所で土砂崩れ11件、水没8件の被害が報告されている。さらに、一旦事故が起きると復旧が困難な事例も出ている。静岡県下田市椎原は伊豆急行稲梓(いなずさ)駅から西に3キロほど。のどかな農村風情の地域だ。太陽光発電所の建設予定地から流れた土砂が民家を押し流す崩落事故が起きたのは、15年9月6日。グアム島付近で ………

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