地方が虫食い「ニュース砂漠」

新聞記者の空白地帯が日本でも広がる恐れ。政治・行政の監視機能がなおざりに。

2019年4月号 DEEP

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メディア先進国である米国で、郡部で地元ニュースをカバーする記者がいなくなる「ニュース砂漠」が広がっている。地方権力を監視する役割を担ってきた地方紙の経営状態がインターネットの普及などにより急速に悪化、人員削減や廃刊が相次いでいるためだ。メディアの構造が異なる日本でも、新聞は地方紙を含め読者の高齢化で加速する部数減に悩まされており、他人事と高をくくっている場合ではない。米ノースカロライナ大学メディア・ジャーナリズム研究所が2018年10月に公表した報告書「広がるニュース砂漠」によると、04年に8891紙あった米国の地方紙・地域紙は18年には7112紙に減少した。うち日刊紙は1283紙、週刊紙は5829紙だ。残った日刊紙の3分の2は発行部数1万5千部以下だ。全米3143郡の中で地元の日刊紙がない郡は2千以上にのぼり、地元の新聞が一つもない郡も200ほどある。日刊紙は、地元テレビ ………

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