「人づくり革命」でっち上げ三人衆

今井︱新原︱太田が仕組んだ巧妙な「劇場型政策」。一握りの官僚の思惑が国を動かす。

2018年1月号 POLITICS

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安倍政権が12月8日に閣議決定した「人づくり革命」。柱となる幼児教育や高等教育無償化は、消費税10%に増税した際の税収を当て込んだものだ。元々これは借金まみれの社会保障関連費の穴埋めに回すもの。「革命」の実態は、現役世代への負担軽減で生じたツケを、未来の子供たちに押しつける手法の焼き直しに他ならない。何の議論もなく、10月の衆院選で突如として安倍晋三首相がぶち上げたまま、2兆円の政策パッケージが既成事実化した背景を探ると、「無償化」の美名の影で蠢動する官僚たちの姿が見えてくる。浮かび上がるのは、政党のチェック機能が働かない中、一握りの役人の思惑が国の意思決定に直結する新たな「官僚主導」の姿だ。衆院選大勝の余韻もさめやらぬ10月27日。「人生100年時代構想会議」と銘打ち、安倍政権は教育無償化に関する議論を本格化させた。首相は公約に掲げた2兆円規模の政策 ………

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