ビットコイン「バレた」分裂の旨味

米中の意見対立で窮地に陥ったと思いきや、株式分割と同じ理屈で保有者はホクホク。

2017年11月号 GLOBAL

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仮想通貨「ビットコイン」をめぐるドタバタが加速している。中でも8月の分裂騒ぎは、インターネット時代の新世代通貨が、まだまだよちよち歩きの段階であり、綱渡りの運営であることを思い知らされた。8月1日、ビットコインは、「ビットコイン(BTC)」と「ビットコインキャッシュ(BCC)」に分裂した。原因は、ビットコインを実質的に牛耳る組織や人々の意見対立にある。中央集権的な通貨制度とは真逆の、民主的な分散体制の管理・運用が特徴と言われるビットコインだが、実はコア開発者(主に米国勢)やマイナー(計算処理業者、主に中国勢)などの中心的な人物や組織が運用に深く関与し、影響力を行使している。8月の分裂は、処理能力向上を図ろうとする技術論の対立が根本的要因だが、米国勢と中国勢の利害が対立する中で、将来的な利益の最大化を目論むドロドロとした欲がぶつかり、マグマのように ………

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