ホームの経営難で紹介需要が急増。業者はあの手この手で入居しそうな老人はいないかと不動産情報まで集めている。
2017年7月号 DEEP [「終の棲家」考]
高齢化の急速な進展とともにすでに3万を超える老人ホームが割拠する日本で、「老人ホーム紹介業者」の存在感が増している。年々介護予算が絞られるなか、経営の先行きが見通せないホームにとっては、一人でも多くの高齢者に入居してもらい、少しでも多くの糧をと考えるからだ。そこで高齢者から相談を受けて、ホームへ誘導する紹介業者への期待感が以前にも増して高まっているという。ホームの苦境の要因が、「三重苦」だ。まず、介護スタッフの人手不足、次に同じく介護スタッフの人件費の高騰、そしてそこへ追い討ちをかけるとみられるのが、来年の医療・介護報酬の同時改定だ。年々膨れ上がる介護報酬を抑制するため、来年の介護報酬改定では1サービス当たりの報酬が大幅に削減されるのが必至とみられている。ある首都圏のホーム経営者は「ホームに入る収入は減るのに、人手はおらず、スタッフ給与を ………
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