銀座の不動産に執着する経営陣。「新聞も発行する不動産屋」に堕さないことを願う。
2013年11月号 BUSINESS
1888年12月20日、東京電燈(東京電力の前身)は京橋区新肴(さかな)町に25kW級のエジソン式発電機4基を備えた石炭火力発電所を開設し、近隣の海軍兵学校や新橋停車場などに向け送電を開始した。新肴町は今でいえば銀座2~3丁目周辺。この発電所は「第3電燈局」と命名され、創業期に開設した五つの発電所の一つとして電力業史に名を刻んできた。この由緒ある第3電燈局、現在の東京電力銀座支社ビルが売却されたのは9月2日。福島原発事故で事実上破綻状態に陥っている同社は12年3月期から原則3年以内に総額2472億円の不動産売却を計画。この銀座支社売却(土地・建物合計で235億5500万円)によって目標を前倒しで達成できた。ただ、建物内に変電設備があり、撤去に時間を要することから、9月2日に所有権が移転したのは土地1152㎡のみ。建物は変電設備撤去後の16年3月末に引き渡す契約とされている。
銀 ………
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