ホンハイとの資本提携は生煮えの仮契約。シャープにビタ一文、振り込まれた形跡はない。
2012年7月号 BUSINESS
シャープがいよいよ土俵際に追い詰められている。3月末に「救いの手」を差し伸べ、資本参加を表明した台湾メーカーのホンハイ(鴻海精密工業)が、「傲慢な態度」(シャープ関係者)を示し、幹部は面食らっている。「このままだと、ホンハイに丸ごと乗っ取られる」という不安が頭をもたげ、先の見えない提携にシャープの株価は底なし。見栄っ張りな経営陣も、さすがに青ざめた様子だ。シャープの台所が火の車であることは、2012年3月期決算で過去最悪の3760億円の最終赤字を出したことで明らかになった。財務体質は一段と悪化し、有利子負債も過去最大の約1兆1千億円に膨れ上がっている。「世界の亀山ブランド」と自画自賛していた液晶パネルは「5千億円を超える不良在庫」(業界筋)と化しつつある。今年に入ると「来年秋の約2千億円の転換社債償還でお陀仏。Xデーが近い」などと破綻懸念が囁かれ、株 ………
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