年金試算「パンドラの箱」が開いた
与謝野氏が組み立てたガラス細工を、岡田副総理がぶち壊した。もう収拾がつかない。
2012年3月号
高橋洋一
度し難い大マヌケだった。政府・民主党は年金抜本改革に伴う財政試算をいったん非公表と決めたが、急転して公表した途端に、張本人の岡田克也副総理が与野党協議で撤回する可能性を示唆するというドタバタ劇。野田佳彦首相は公開について「メリットもデメリットもある」と寝言を言っていたが、内閣ナンバー2の大チョンボで増税シナリオに大幅な狂いが生じた。
国会では「試算」は鬼門だ。格好の標的になるし、試算は手間も時間もかかるので、審議を止めたい野党から必ず要求が出る。だが、ひとたび「試算がある」と言ったらパンドラの箱が開く。小泉政権では、郵政民営化をしなかったら郵政経営はどうなるか――という試算を審議前に用意し、私が担当したので今回の失敗はよく分かる。
薄皮に増税の激辛アンコ
もとは与謝野馨元経済財政相が、自民党時代から民主党時代にかけてガラス細工のような「社会保障と税の一体改革」 ………
