FIFA腐敗「巨悪」の覆面

倒産した電通合弁会社が支払った賄賂の行方は。ブラッター会長4選の裏で、ひた隠す2人の名前。

2011年8月号 DEEP [スイス検察との攻防]

  • はてなブックマークに追加

国際サッカー連盟(FIFA)とスイス州検察が「10年戦争」を続けている。裏では日本の広告代理店最大手、電通も絡み、本誌は追跡取材をしてきた。これまでに何度も本誌に寄稿してきたスイスのジャン・フランソワ・タンダ記者が、会長4選後のFIFAの腐敗の現状をレポートする。6月1日、スイスで開いたFIFA総会でヨーゼフ・「ゼップ」・ブラッター会長の4期目の再任(任期4年)が決まった。1998年から会長の座にあるブラッターは再任決定を受けて「より透明性の高い組織を作っていく」と繰り返し強調した。もちろん、これは口先にすぎない。総会の約1週間前の5月24日、スイス・ツーク州裁判所にFIFA関係者が押しかけた。FIFAは今年2度にわたり、ある法律文書の開示を阻もうと訴訟を起こしている。この日は2回目の控訴手続きに来ていたのだ。この文書は、2010年5月11日にFIFAと2人のFIFA関係者が、ツーク州検 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。