パソコン事業に大ナタの公算。住友電工の出資を受け入れ、傘下で生き残る構想が浮上。
2011年1月号 BUSINESS
「エレクトロニクス業界の一弱」。日本のパソコン市場を切り開き、1990年代には日本経団連会長の座をうかがう威勢を誇っていたNECの地盤沈下が止まらない。産業界がリーマン・ショックの後遺症から抜け出し、業績を急回復させる中、いまだ赤字の泥沼にあえぐ。グローバル化の波に乗り遅れたNECに、住友グループによる救済構想が囁かれ始めた。NECの2010年9月中間連結決算は株主にとってフラストレーションが溜まる内容だった。NECや富士通、パナソニックなどエレクトロニクス大手8社と呼ばれる顔ぶれのうち、NECだけが270億円もの最終赤字に沈んだからだ。野副州旦社長解任騒動の余波が残る富士通ですら190億円の黒字、日立製作所は1580億円の過去最高益を達成した。リーマン・ショック後の09年3月期に未曾有の損失を計上した各社は今、新興国の経済成長を追い風に力強さを取り戻し、NECだけが取り残さ ………
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