レアアースの対日規制は米国の「トラの尾」を踏んだ。温家宝首相の釈明も、ノーベル平和賞に痛撃される。
2010年11月号 COVER STORY [中国バッシング]
高転びに転ぶ、という。2010年中に日本を抜き、世界第2位の経済大国に躍り出て、軍事面でも海洋進出の意図をハッキリさせた中国は、思わぬ国際社会の風圧にさらされだした。共産党独裁でしゃにむに経済発展に突っ走る開発独裁型モデルが、身の丈に合わなくなりつつあるのに、その現実に目をふさぐ。この国は明らかに曲がり角だ。10月8日、ワシントンで開かれた日米欧の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は、久しぶりに高揚感がみなぎっていた。会議で打ち出されたのは「新興黒字国の為替相場の柔軟性の向上」。言うまでもなく新興黒字国とは中国のことだ。ユーロ圏を代表してユーログループのジャン=クロード・ユンケル議長(ルクセンブルク首相)はこう言い放った。「人民元相場は過小評価なんてもんじゃない」。名前どおり黄帝液で勢いをつけたのか、人口約50万人の小国の首相が13億人の大国に切 ………
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