6カ国協議再開へ日韓米ロに提示した中身とは何か。李明博政権も「非宥和」転換の兆しで、日本は困惑する。
2010年10月号 GLOBAL [中国が切る北朝鮮カード]
「新しい提案」――北朝鮮核問題に関する6カ国協議の中国首席代表を務める武大偉・朝鮮半島問題特別代表が8月31日、東京で使った言葉だ。岡田克也外相との会談後、同協議の再開に向け「新しい提案」を関係国に提示する考えがあることを記者団に語った。日本では共同通信ぐらいしか「新しい提案」という表現を使わなかったこともあり、メディアではあまり注目されなかったが、「新しい提案」とは思わせぶりである。この「新しい提案」とは何か。東京やソウルのウオッチャーの間では期待が高まったが、やはり劇的な提案ではなかったようだ。北朝鮮をめぐる情勢は、「お世継ぎ」の動向と相まって引き続き不透明で、周辺国は右往左往するばかりだ。武代表は8月16~18日に平壌、26~27日にソウルを訪れ、東京を発った後はワシントンへ移動して9月3日まで滞米した。さらに同6日にはモスクワに現れた。わずか3週 ………
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