「米・中・台 蜜月」に背を向ける日本

2010年6月号 連載 [「軍略」探照灯 第50回]

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ファクタ創刊以来4年間本欄を担当してきたが、今回その連載を終え、今後は適宜執筆することとなった。当初は「毎月書く程の軍事的テーマがあるのか」と少々心もとなかったが、世界に紛争や軍事的事件、論争は尽きず、目先の問題の解説に追われることが多かった。最終回では「軍略」の名に恥じぬよう、中・長期的な主題を扱うべきか、と考えれば、日本にとり多分最大の課題はかつての大帝国の地位を取り戻しつつある中国とどう付き合うか、であろう。日本では中国と台湾がいまなお対立関係にあり、米国は台湾を支援、軍事的緊張状態が続いているような冷戦時代初期の観念が根強い。だが現実には台湾で2008年3月に「大陸との関係強化」を唱える国民党の馬英九氏が58%余の記録的得票率で総統に選ばれ、中台間の「三通」(直接の通商、通航、通信)が同年12月に実現、今日では台湾と大陸主要都市間の航空便 ………

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